ホーム 新マガジン記事 連載・コラム: 【銀行展望】カンボジアの銀行セクターの健全性について

カンボジアクロマーマガジンPP19号

 カンボジア国立銀行(NBC)のレポートによると、2025年のカンボジアの商業銀行の不良債権率の平均は8.3%という高い数値となりましたが、そうした中においてもカンボジアの銀行が全体としては健全性を維持していることを示す指標があります。そのひとつに銀行の自己資本比率(CAR)※があります。

銀行の経営健全性や安全性を示す最も重要な指標のひとつであり、高いほど安全で、低いほどリスクが高いと評価されます。NBCが定めた商業銀行の自己資本比率の最低基準値は17.5%ですが、2025年のカンボジアの商業銀行の自己資本比率の平均値は22%(グラフを参照)で、東南アジア諸国と比較しても高い数値だとわかります。(表を参照)

 ASEAN+3マクロ経済調査事務局(AMRO)のストレステストによると、カンボジアの銀行が規制上の最低水準を維持していれば、今後不良債権率が18.1%まで上昇したとしても銀行が耐えられると試算しています。

 つまり現在の銀行の自己資本比率は、8.3%の不良債権を十分にカバーできるだけの分厚い資本のクッションがあることを示しています。

山本善之

(出所)カンボジア国立銀行資料より弊行作成

※銀行の自己資本比率(CAR)とは、預金者から預かった資金などの「総資産(リスク資産)」に対して、返済義務のない「自己資本(資本金や利益の蓄積)」が占める割合です。
貸倒れなどのリスクに対する「安全性・健全性」を示す指標となります。



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