まだ見ぬカンボジアに出会う小旅行へ―現地発カルチャー&旅行情報誌「クロマーマガジン」

今どきの若者は違うのかもしれないが、おじぃ世代としてはカップケーキなんぞと言えば、アメリカ女子が喜んで食べそうな大味な一品しか思い浮かばない代物であった。つい最近Glow Cakes and Coffee Phnom Penhに出会うまでは。

こちらの店のショーケースにはかなりカラフルなカップケーキが並び、少々着色料に対してあまり好意的ではない人間からすると注文しづらいものもあるが、この度は極端すぎない色合いのものを数点トライしてみた。

ジャムドーナッツカップケーキは、シナモン風味のジャリジャリした砂糖の食感のある滋味深いドーナッツに、控えめな甘さの手作りいちごジャムが入っており、それが上に乗っているリッチなバタークリームとよく合っていて感心する。上に乗っているドーナッツマジパンが硬いのは御愛嬌といったところか。アップルプルーベリークランブルは、シャクシャク食感の薄切りりんごやブルーベリーの酸味のあるチーズ風味のケーキ生地と上に乗っているクリームチーズがうまくまとめていて完成度が高い。生地も上のクリームも全く異なる味わいなのはカップケーキ業界では当たり前なのかもしれないが、少々驚いた上、よく考えると普通のケーキだと思えばそういうこともあるかと改めて納得したりしてみる。モカトリュフカップケーキもモカ風味のバタークリーム、香ばしいピーナッツ、どっしりしたチョコケーキ生地の上に乗った生チョコっぽいトリュフはそれぞれの要素が見事に一体となっていて素晴らしい仕上がり。そして、カップケーキといっしょに楽しむのであれば、English Breakfast Tea一択だろう。

しかもこちらの紅茶はTWGのものなので間違いない。おかわりの一杯は格安で飲めたりもする大サービス付きだ。軽やかなティータイム等に是非。