ホーム 新マガジン記事 医療コラム: 【医療コラム】8年越しの再会とカンボジア地域医療の現状

カンボジアクロマーマガジンPP19号

みなさん、こんにちは。雨期に入りましたね。カンボジアでは年間を通して日照時間の大きな変化はありませんが、それでも夏至になると明るい時間が長くなるように感じられますね。

個人的なことですが、国際NGO団体を通じてシェムリアップ州のとある地域へ8年間寄付を行っています。その地域には私の担当となる女の子がおり、8年間手紙でのやりとりを行っていました。先日機会がありその地域を訪れ、担当の子に会うことができました。私が寄付を開始したとき10歳とまだ幼さの残る少女だったその子は、18歳を迎え立派な女性に成長し、将来に希望を持って日々を過ごしている様子が見られて大変嬉しかったです。

私と同様世界中の寄付者から集められた資金で、幼稚園の開設、小学校での衛生環境の整備、野菜の育て方の指導、保健センターのサポートなどが行われていました。地域内での啓蒙活動のおかげで女子の進学率が上がり、家庭内暴力も減ったと聞きました。地道な活動ですが長く続けることが大きな変化につながるのだなと実感しました。小学校訪問では私を見つけた子供たちがとびきりの笑顔で手を振ってくれた様子が目に焼き付いています。

医療者である私にとって、地域の保健センターの訪問も非常に興味深かったです。所長は助産師で分娩対応もしていますが、設備は非常に簡素なものでした。その地域は幸いシェムリアップの中心まで車で1時間程度の距離であり、多くの人はシェムリアップ市内の病院で出産するとのことでした。保健センターでできる検査は簡易採血のみ、薬についても限られた種類しかおいておらず、重症者は直接シェムリアップ中心部の病院を受診することが多いそうです。

この地域のように大きな病院へ比較的簡単にアクセスできる場所はよいですが、カンボジア国内の多くの場所はそうではないこと、それらの地域の保健センターも同じような設備であることを考えると、やはりカンボジア国内医療格差の大きさを感じざるを得ません。そして、医療人材が少ない中、各地域の保健センターでその責務を担っている医療従事者には頭が上がらない思いです(日本の僻地医療も同様ですね)。一方で、国内の医療に信用がおけず、海外の病院を受診する人もおり、カンボジアは良い方向へ変化する余地が多くある国だと感じます。

さて、雨期は体調を崩しやすい季節でもあります。みなさまの健康を祈念して、また次号でお会いしましょう。

産婦人科医 森田恵子

サンライズジャパン病院

プノンペン市内にある日系の救急総合病院(診療科:救急、総合診療、脳外科、消化器、小児科、婦人科)。2023年4月にAEON MALL Sen Sok内に、サンライズメディカルセンターを開設(診療科:総合診療、健康診断)。

OPEN: 24時間365日(救急)
Mail: info@sunrise-hs.com

TEL: 023 260 152

Web: https://www.sunrise-hs.com/index.php/jp/

Facebook: sunrise.jhpp


バックナンバー

facebookいいね!ファンリスト

クロマーマガジン

素敵なカンボジアに出会う小旅行へ―The trip to encounters unknown cambodia