ホーム 新マガジン記事 連載・コラム: 【わたしのロングステイストーリー】楠川富子

カンボジアクロマーマガジンPP2号

■カンボジアに初めてきたのはいつでしょうか?
2006年から2008年までの2年間、JICAシニア海外ボランティアとして国立小児病院に看護師として派遣、その後、2008年から2012年まで、再派遣されました。

 

■実際に住みだしたのはいつでしょうか?
ロングステイは2015年からです。

 

■ロングステイをすることになったきっかけは?

派遣時に目の当たりにしたカンボジアの状況です。貧困と教育が行き届いていないゆえに命の重さか軽んじられ、日本では普通に救える命がカンボジアでは救えないという状況に強い衝撃を受けました。
私自身の原風景には戦後の幼い頃、家が貧しく忙しかっために病院に連れて行けず亡くなった妹の存在があり、その光景が当時のカンボジアの「今」に重なって見えました。
私がするべきことはこの国にある!と確信し、私財を引き払って移住し、NGOを立ち上げ、子供の命を守るため小学校の保健室の開設や手洗い・歯磨きなどの衛生指導、トイレ・水道設備に至るまでの活動に取り組んできました。

 

■カンボジアに来る前の仕事や生活は?

高松赤十字病院で看護師として働き、60歳で定年退職して悠々自適の生活をと思っていましたが、人のお役に立ちたい、これまで培ってきた技術・知識を活かしたという想いが強くなっていた時に、市報に掲載されていたJICAのボランティア募集の記事に出会いました。英語もできないし、海外も初めてだので不安もあったのですが目標のある生活をしたいと思い、応募し、来ることになりました。
子供たちはすでに自立しており、そのことを話した際には「まじか!」と非常に驚いていましたが、派遣時には成田まで見送りに来てくれ 「お母さんを尊敬しとる」と言ってくれました。その言葉は今でも、私のエネルギーの原動力となっています。

 

■カンボジアでの日々の生活について教えてください

「うどん県」香川県出身なので、うどんハウスプロジェクトというNGOを立ち上げ、現在はカンダールスタン公立小学校32校に、カンボジアでは初めての「学校の保健室プロジェクト」を立ち上げ、カンボジアの子供たちの健康と教育を支援しています。また、プノンペンでは、日系幼稚園で保健室もさせてもらっています。

■1カ月の大まかな生活費は?

こちらでの活動は全て私財や皆様からの寄付で行っています。こちらでの収入はありませんので、日本年金協会基金からこちらの銀行に年金を二か月ごとに振り込みしてもらっています。質素ではありますが十分楽しく暮らしています。

 

 

■これからについて

私は、「赤十字の看護師だ」という誇りが活動の支えとなっています。ここに長年住んで確実に体感したことは、「人間を救うのは、人間だ」という赤十字マインドです。年齢や言葉の壁を越えて毎日を楽しく過ごしていきませんか?ご一緒に! 毎日が楽しいです。

 

 

 

寄稿者の紹介

お名前:楠川富子(KUSUGAWA TOMIKO)

出身:香川県

年齢:78歳

Facebook: udonhousecambodia


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