ホーム 新マガジン記事 連載・コラム: 【銀行展望】バコンが支える決済インフラの進化

カンボジアクロマーマガジンPP17号

 カンボジア国立銀行(NBC)が2026年1月23日に公開した年次レポートによると、2025年のバコン(Bakong)決済システムによる取引数は約13億2,500万件を記録したそうです。内訳はリエル取引が約7億7,100万件、米ドル取引が約5億5,400万件となっており、決済のデジタル化が自国通貨の利用促進にも力強く貢献している状況が見て取れます。さらにバコンに紐づく電子ウォレット総数は国の総人口を上回る約1,890万口座に達しました。2020年10月のバコン正式運用開始を皮切りとしたデジタル決済の普及がカンボジアの金融包摂をわずか数年で飛躍的に進展させています。

「バコンは使ったことがないけれど……」と不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。NBCが日本発のフィンテック企業・ソラミツ株式会社を技術パートナーに迎えて開発したバコン決済システムは、いまやカンボジア全土で日常的に使用されているKHQR決済に不可欠な最重要インフラです。レストランやスーパーマーケット、市場の露店やトゥクトゥクに至るまで、私たちの日常生活をキャッシュレスに変えたKHQR決済は、国内の銀行や決済事業者らを網羅したバコン決済システムのネットワーク上で処理されています。

同レポートではさらに、2025年の銀行部門における顧客預金残高が前年比14.7%増(約657億ドル)という力強い伸びを見せたことも示されました。決済を含む銀行サービスのデジタル化がもたらした利便性向上にも後押しされ、カンボジアの銀行システムに対する底堅い信頼が如実に表れた結果と考えられます。

【ひとくちメモ:決済革命の舞台裏】
 コロナ禍の2020年、NBCによる米ドル小額紙幣(1ドル・2ドル・5ドル)無料回収終了の発表を受け、これらの紙幣が市中から一斉に姿を消しました。各金融機関でも在庫が払底し釣銭などの不便が生じたことが、結果としてリエル建て決済への回帰や利便性の高いKHQR決済の普及を加速させる転換点となりました。

 

小菅 義之

 

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