まだ見ぬカンボジアに出会う小旅行へ―現地発カルチャー&旅行情報誌「クロマーマガジン」

前回は日本国内でのカード利用についての話題でしたが、今回はカンボジア独自の「CSSカード」をご紹介します。CSSカードは、カンボジア国立銀行が2023年7月に導入した決済規格「Cambodian Shared Switch」を採用しており、国内の主要金融機関でお求めいただけます。国際ブランドのカードと同様に、店頭でのカード決済やATMでの現金お引き出しができるカードです。
「だったら国際ブランドのカードと何が違うの？」と思われるかもしれません。CSSカードには以下のような特徴があります。

VISAやMasterCardをはじめ国際カードによるカード決済は、日本やカンボジアにかぎらず世界中で幅広く利用できる決済方法として私たち日本人にとっても馴染み深いものですが、その一方で、詐欺やハッキング等、カード不正利用の話題は、21世紀が四半世紀を過ぎた現在でも残念ながら尽きることがありません。

• カンボジア国内のCSS加盟店およびCSS加盟金融機関ATMでのみ利用できます。現在のところ、国外やオンラインでの使用はできません。
• カード発行元の金融機関ATMだけでなく、カンボジア全国のそれ以外のCSS加盟金融機関ATMでも安価な手数料で現金のお引き出しができます（1取引あたり最大1,800リエル）。

一般的に、国際ブランドのカードでの他行ATM利用は出金手数料が高くつきがちですが、CSSカードなら少額の手数料でカンボジア国内ほとんどのATMを気軽に利用できます。そのため、空港到着時や地方滞在中にも便利です。オンライン決済や国外での使用に対応していない点は不便に感じるかもしれませんが、その反面、不正利用のリスクが低いというユニークな利点もあります。

カンボジア生活に便利なCSSカード。まだお持ちでない方は、ぜひ一度お試しください。

小菅 義之

CSSカードが使える場所はこのロゴが目印。 2025年現在、PPCBank発行CSSカードなら 国内他行ATMでのお引き出しも手数料無料。