まだ見ぬカンボジアに出会う小旅行へ―現地発カルチャー&旅行情報誌「クロマーマガジン」

皆様こんにちは！サンライズジャパンホスピタルの岩井です。今回は”バーム”に関するお話をお届けします。

日本でバームといえばタイガーバームがとても有名で、肩こり、筋肉痛に効くと評判が高いですよね。カンボジアではバーム(タイガーバーム、モンキーバーム)がとても人気であらゆることに用いられています。赴任当初に3歳のお子様が腹痛で受診された際、このような場面がありました。

「胃腸炎ですね。お薬を飲んで、お腹に優しいものを食べて様子を見ましょうね。」
「わかりました、ありがとうございます」
「他に何か質問はありますか？」
「先生、お腹が痛いと言った時、バームを塗っているのですがいいですか？」
「え？バーム？腹痛？？？えーっと…」

後々、バームが腹痛、頭痛、虫刺され等々あらゆることに使われていることに気がつきました。さて、有効性はともかく、安全面、特に子供に使う場合に気をつけることはあるのでしょうか?

文献を検索してみるとバームの主成分であるカンフル（樟脳）という成分が稀ながら中毒症状を起こす可能性があることがわかりました。軽症では嘔吐、嘔気、重症の場合は痙攣、興奮、無呼吸などを起こす可能性があるようです。

バームは手軽に使えて便利ですが、塗りすぎには気をつけたほうが良さそうですね！
最後までお付き合いただきありがとうございます。それではまた次回！

岩井 謙治