ホーム 新マガジン記事 JICAカンボジアリレー: 【JICAカンボジアリレー】未来を築く人づくりとパートナーシップ

カンボジアクロマーマガジンPP13号

皆さま、こんにちは。JICAカンボジア事務所、社会開発班長の鈴木です。今回は、社会開発班の仕事について、「人づくり」と「パートナーシップ」の視点からご紹介したいと思います。
カンボジアの開発は、1970年代のポル・ポト政権およびその後の長引く内戦によって、深刻な打撃を受けました。国際社会の支援も受けながら、国の再建が進められましたが、国が持続的に発展していくためには、国づくりを担う「人」を育てていくことが大切です。

カンボジアの大学の学長の多くが、日本への留学経験者であることをご存じでしょうか?カンボジア工科大学のポ・キムトー学長もそのお一人です。JICAの留学生として2000年代に東京工業大学(当時)に留学し、現在は学長としてカンボジアの工学系教育を牽引しています。JICAはこれまで、カンボジア工科大学から延べ300人以上の教官を留学生として受け入れ、工学系人材の育成に貢献してきました。彼らが国内で次世代の工学系人材を育てる立場にあることで、日本の支援が単なる一時的な支援にとどまらず、持続的な成長に結びついており、JICAの協力を通じた「人づくり」の成果が、着実に今につながっていると感じます。

近年は、カンボジアにおける「人づくり」の根幹を担う、学校教員の育成にも力を入れています。JICAは、プノンペン都とバッタンバン州にカンボジア初の4年制の教員養成大学(PTEC/BTEC)の設立を支援しました。良い学校教員を育成する仕組みをつくることで、小中学校の教育の質が向上し、カンボジアにおいて持続的に「人づくり」ができるようになると思っています。教員養成を主導しているンゴー・ペンロン教育省副総局長や、セット・センPTEC学長は、2000年代からJICAと協力を共にしてきた大切なパートナーです。日本がカンボジアに一方的に支援を行うのではなく、日本とカンボジアの関係者が信頼し協力し合う「パートナーシップ」が、今を築いています。

教員養成大学の授業の様子

社会開発班が担当している教育・保健医療分野では、JICAのような開発機関だけでなく、NGO/NPO、民間企業など、様々な団体や個人が活躍されています。カンボジアの方々と手を携え、また皆さまとのパートナーシップをさらに促進し、共に未来をつくりあげていく共創の歩みこそが、JICAの協力の本質だと感じています。皆さんとも心を一つに、カンボジアのより良い開発のために、これからも尽力していきたいと思います。

シェムリアップ州教員養成校での草の根技術協力事業終了式典の様子:筆者右から7番目

社会開発班が担当している教育・保健医療分野では、JICAのような開発機関だけでなく、NGO/NPO、民間企業など、様々な団体や個人が活躍されています。カンボジアの方々と手を携え、また皆さまとのパートナーシップをさらに促進し、共に未来をつくりあげていく共創の歩みこそが、JICAの協力の本質だと感じています。皆さんとも心を一つに、カンボジアのより良い開発のために、これからも尽力していきたいと思います。

JICAカンボジア事務所 社会開発班
鈴木 夢大

 

独立行政法人国際協力機構(ジャイカ) カンボジア事務所

ジャイカは、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う実施機関として、

開発途上国への国際協力を行っています。

Web: https://www.jica.go.jp/cambodia/index.html

Facebook: JICACambodia


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