ホーム 新マガジン記事 医療コラム: 【医療コラム】世界緑内障週間に寄せて

カンボジアクロマーマガジンREP7号

こんにちは、アンコール共生病院の加藤です。毎年3月初旬に、世界緑内障週間(https://www.worldglaucomaweek.org/)という期間があるのを皆さんご存じでしょうか?

この期間内に緑内障という病気を知ってもらうために、世界中の眼科医が緑内障の啓発活動や検診活動を行っています。

緑内障は神経が徐々に傷んでしまう病気で、初期には自覚症状が一切ないままに進行していき、見えにくさを感じるときには末期の症状になってしまっています。また進行を遅らせる治療はできるものの、一度傷んだ神経はもとに戻らないため、とにかく早期発見・早期治療開始することが重要です。日本では緑内障という言葉は非常に有名で、だれしも一度は聞いたことがあると思いますし、進行すると失明してしまう病気というのも有名です。

一方、ここシェムリアップにおいて、私達のとっているアンケートベースでいうと緑内障の認知度は5%程度ととても低い水準になっています。当然緑内障を見つけるための検診(日本だったら眼圧を図ったり眼底写真を撮ったり)のシステムもありません。そのため自分では緑内障があることに気づくことができず、緑内障がすでに手遅れの状態で見つかる現地の患者さんが多くいます。

そこで少しでもシェムリアップの方に緑内障を知ってもらおうと、当院は毎年緑内障週間の期間で無料の緑内障検診イベントを行っています。去年からシェムリアップ州の公認を頂いており、今年も3/9-12に活動を行うことができました。実際に未治療の緑内障を持つ患者さん達を見つけることができ、有意義な活動になったと思います。少しでもシェムリアップでの緑内障の認知度が上がり、緑内障によって失明する方が減るようにこれからも検診活動を続けていきたいと思います。

40歳を超えると20人に一人は緑内障を発症していると言われているので、これを読んでいるあなたも是非一度検診を受けてみてください!ではまた。

加藤寛彬

アンコール共生病院 Angkor Japan Friendship International Hospital

総合・専門診療科、予防接種、健康診断に対応。
日本人医師と日本語が話せるスタッフが駐在している。

24時間365日(救急) 電話番号:076-677-7879
Web:https://ajfih.org/ Facebook:ajfih

 


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