ホーム 新マガジン記事 JICAカンボジアリレー: 【JICAカンボジアリレー】JICAカンボジアのガバナンス班でのお仕事

カンボジアクロマーマガジン0号

はじめまして。私はJICAカンボジア事務所でガバナンス班長、電力、地雷の担当をしています。事務所紹介シリーズということで、所長の讃井からバトンを受け取りました。

カンボジア事務所は大きく分けて総務班と事業班で構成されています。私の所属する事業班はインフラ、農業・水・環境、社会開発、ガバナンスとセクター毎に班分けされていて、ガバナンス班では、司法、地方行政、サイバーセキュリティ、地雷、人身取引、中央銀行等々、幅広い分野の案件を担当しています。

ガバナンス班のメンバー (筆者、後列右)

私が「地雷案件を担当しています」と言うと、「カンボジアで地雷の専門知識を教えているんですか?」と聞かれることがありますが、そういうわけではありません。ガバナンスに限らず、JICAの案件は特定分野に知見を持つ専門家や、コンサルタント、施工業者、そして案件の主体となるカンボジア側の実施機関といったアクターがいて初めて成り立ち、JICAは全体のコーディネーションを担っています。コーディネーションというと聞こえは良い(?)かもしれませんが、私たちの仕事は、上記アクターが活動する国際協力の舞台を作り、それぞれが最大限のパフォーマンスをできるよう場を整えていく裏方のような仕事だと感じています。

そのため、毎日の業務で 「途上国に貢献しているな~」 と感じながら働いているかというとそういうわけでもなく、日々勃発する課題に頭を捻らせていると1日が終わり、ある日ふと一息ついて後ろを振り返り、案件が良い方向に前進していたり、少しずつ成果をあげている軌跡を見たときに、そこに微力ながら携われていることに誇りを感じるといった具合です。

担当する地雷分野の案件で地雷除去現場を視察した際の一枚 (一番左が事務所の現地スタッフPhiraさん)

ガバナンス班は日本人2名、現地スタッフ3名というこじんまりした班です。事務所は班ごとに、日本人スタッフと現地スタッフが交互に座る形で席を並べており、私の隣にはPhiraさんという事務所で一番長く働いている現地スタッフが座っています。Phiraさんはポル・ポト時代を難民キャンプで生き延び、難民キャンプで教わったカタコトの日本語を毎日披露してくれます。事務所経験、人生経験ともに長い分、一つのトピックを振ると永遠にしゃべっています。そんなおしゃべりなPhiraさんですが、私が集中して作業している時や、立て込んでいる場面では決して私に話しかけず、どうしても用事があるときは、「ごめんね、加藤さん・・・」と申し訳なさそうに話し始めます。そんな空気の読めるところもPhiraさんの魅力の一つです。

前述の通り、JICAの日々の業務は国際協力の裏方として地味なものも多く、予見できない出来事にてんやわんやする日々ですが、おしゃべりで素直でちょっと抜けているPhiraさんとヤイヤイ言い合いながら、仕事をするのが私の日々の楽しみです。

ガバナンス班 加藤 愛子

 

独立行政法人国際協力機構(ジャイカ) カンボジア事務所

ジャイカは、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う実施機関として、

開発途上国への国際協力を行っています。

Web: https://www.jica.go.jp/cambodia/index.html

Facebook: JICACambodia


バックナンバー

facebookいいね!ファンリスト

クロマーマガジン

素敵なカンボジアに出会う小旅行へ―The trip to encounters unknown cambodia