ホーム 新マガジン記事 カンボジアペット事情: 【カンボジアペット事情】たまごが先?ニワトリが先?カンボジアにおける「どうぶつのお仕事」の現状

カンボジアクロマーマガジンPP10号

カンボジアには現時点で「獣医師国家資格」という明確な資格がありません。 獣医大学としては農業大学の獣医学科があり、4年制の学士課程と2年制の修士課程が設けられていますが、卒業後に国家試験がないため、そのまま獣医師として就職してる感じ?になります。

現状は「カンボジア人獣医師」資格や規定の施行に向けて政府も取り組んでいます。しかしながら、動物病院を開業する際には、カンボジア獣医師の責任者が必要とされ、カンボジア人の責任獣医師がいない外国人の動物病院は非合法です。

当院にもカンボジア人責任獣医師がおり、スタッフは農業大学の獣医学大学院を卒業しています。カンボジアでは、動物に関わる仕事を希望する場合、選択肢は獣医学部のみです。例えば、トリマーや動物看護師になりたい人でも、獣医学科に進学するしかありません。そうした事情から、ほとんどの学生が「獣医師」になることを目指します。しかし、最近「トリマーとして働きたい」「動物看護師として犬や猫の世話をしたい」という希望を持つスタッフがおり、私自身も日々スタッフと面談を重ねながら現状を把握しています。適材適所。実際にはスタッフはそう言った職種がある事自体を知らないのです。

今後カンボジアの動物医療が発展するにつれて、日本のように「トリマー」「動物看護師」「ドッグトレーナー」「獣医師」といった職業が専門的に分かれていく可能性はあるでしょう。 しかし、その道のりはまだまだ遠いのが現実です。

私達JAHではカンボジアのさらなる発展と、動物医療の充実を心から願いNational Institute of Agriculture(NIA)と覚書を結び臨床講義や実習などサポートを行うことになりました。 カンボジア国民がどうぶつ達と健やかに暮らす幸せな社会をこれからも応援します。

喜久田治郎

ジャパンアニマルホスピタル

カンボジアの獣医療発展や狂犬病などの伝染病撲滅活動に貢献する為、カンボジア獣医師の育成に取り組み犬猫を中心とした治療や動物愛護啓蒙活動を行っている。

OPEN: 9:00-17:00

Mail:japananimalh@gmail.com

TEL: 010 303 088

Facebook: japananimal


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