まだ見ぬカンボジアに出会う小旅行へ―現地発カルチャー&旅行情報誌「クロマーマガジン」

プノンペン補習授業校には、生徒会があります。生徒の目線で、学校をよりよくしていくための活動をしている組織で、中学部の生徒たちが中心となって動いています。
生徒会の出番は普段からいろいろありますが、なかでも一番力を入れているのが、毎年10月に開かれる盆踊り大会です。カンボジアに住む日本人や地元の方々が集まり、日本の伝統文化を通じて交流を深める大きなイベントです。そんな中で、生徒会は毎年屋台を出すのが恒例で、一昨年はかき氷、昨年はチョコバナナを販売しました。生徒たち、教師や保護者の方々で協力し、みんなで力を合わせて取り組みます。
準備は本当に大変ですが、その分、終わった後の達成感はひとしおです。売上で得た収益の使い道も、生徒たちが話し合って決めます。昨年は校内アンケートで希望を集めて、縄跳びやボールといった遊具、画用紙やペンなどの文房具、さらには図書館に本を寄贈することができました。この盆踊り大会の準備や屋台運営を通じて、生徒たちは「運営の大変さ」や「協力することの楽しさ」を学んでいます。中学部にとって、補習校行事の大きな楽しみのひとつです。
そして、今年もいよいよ準備の時期がやってきました。毎週、下校前の20分間に集まる生徒会。目を輝かせて真剣に取り組む生徒たち。今年はどんな姿を見せてくれるのか、今からとても楽しみです。

中学部担任  横須賀 愛