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カンボジアクロマーマガジン20号

各国のフリーペーパー編集部がコラボしてお伝えする、アジアン便り。今回は、今流行の日本文化についてです!

タイ Thailand

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若者に人気のタイの掲示板、パンティップ・ドットコムより転載。きっちりとタイ語が入っています

日本のテレビドラマ人気は本物

 

 有料テレビ番組がタイ全土にくまなく浸透したこともあり、数年前から日本のテレビ番組・アニメが毎日タイのお茶の間で見られるようになった。TVチャンピオン、黄金伝説、料理の鉄人などは前からタイ人にも人気がある。そして連続ドラマ。今週の民放ではチェンジ、薔薇のない花屋、竜馬伝、篤姫が放映され、有料テレビではアンタッチャブル、プライド、サプリ、同窓会、ドリームアゲイン、トライアングルが放映されている。これを受けてDVDの売り上げも快調だ。海賊版もあるが、「前回を見逃した。次回が待てない」という需要にもきっちり応えてくれている。
 ご他聞にもれず、タイも韓流ブームの真っ只中にあるが、「韓流ドラマの展開はワンパターン」という声もある。そこへゆくと日本のそれはバラエティに富んでいるため、ザッピングしているうちに、そのままコアなファンになってゆくようだ。
 20年近く前から日本のドラマはタイで放映されていたが、じわじわとファンが増え、層が広がり、現在の番組数につながった。一時のブームというものではない。原発をめぐる対応に日本を疎む流れもあるが、それを凌駕する日本文化の厚みがタイには浸透している。

ライター:沼舘幹夫(ダコ)
http://dacolab.daco.co.th/tvdaco/

ときにタイ初心者用にサラリと上澄み情報を。ときに在タイ数十年の古株でも、気にはなっていたが知らなかった事実を白日の下に。1998年5月の創刊以来、無料の情報誌でありながら、硬軟とりまぜた毎号の特集のバックナンバーが書店で正規ルートとして売られ、不埒な輩は街でゼロで仕入れてネット上で500円以上で密売するという、内容以上に役立つこともある情報誌です。

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インド India

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The Way Of Tea

 

 世界有数の紅茶の産出国であるインド。ランチ後やオフィスで空いた時間に始まるチャイタイムや、チャイを飲みながら仕事・・・。そんな紅茶好きのインドで4月に日本が誇るお茶文化”茶道”を紹介するTheJapan Foudation主催のイベントがスァーン・ビスゴーさん(デンマーク出身ながら、もう30年以上も京都に住んでおられ、裏千家の茶人として日本のみならずインドネシア、デンマーク等でも活躍)を招きIndia International Centreにて行われました。
 レクチャーは、日本にお茶が伝わった歴史からカテキンやビタミンをはじめとするお茶の効能まで幅広い内容について話され、参加者をステージに呼んでお点前も披露。満席になる程多くの方が来場し皆さん興味深々でした。
 日本の、茶道文化や緑茶がインドにもっと浸透すれば緑茶と紅茶がミックスされたインド独自の新たなお茶文化が産まれたりタイのような甘い緑茶が当たり前のように店頭で購入できる時代が来るかもしれません。

 

ライター:新舎春美(月刊チャロー)

インド初の無料月刊情報誌です。進化し続ける国インドの今の情報をお届け。情報だけでなくコラムも充実。ホームページよりダウンロードもいただけるので是非一度ご覧下さい。

ホームページ http://gekkanchalo.com/
ツイッター
http://twitter.com/gekkanchalo

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ラオス Laos

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厳しい日本語教育の現状

 

 現在、首都ビエンチャンには7校の日本語学校・学科がある。人口70万人の中に、学習者は約500人前後。この数字は、インドシナ圏の中でもダントツに少ない。その理由として、日本語の必要な就職先がほとんどない、という現実がある。
 それでは、現学生たちは、なぜ日本語を学ぼうとしたのか?日本のイメージを訊くと、まず、ラオスにおける2国間でのトップドナー、日本=ラオスの支援者、という構図がある。そして、漫画やアニメもタイ語海賊版としてラオスに流れ込み、日本人気に貢献している。経済的にアジアのリーダーというイメージも今だ強い。日本は好かれている。しかし、好きになった日本文化とその言葉を習得しても、約60社の日系企業の中には、日本語人材の需要がない。この厳しい現実が日本語を学び日本社会と付き合っていく中で少しづつ見え、学生たちは、英、仏、越、中、韓国語に、人生の実利を求めていく。
 趣味の範囲で日本語教育が残っていくのか、日本語を取り巻く環境が実利性を求め変革するのか、いずれにしても、状況は易しくはない。

ライター:森卓(テイストオブラオス)
http://www.yyisland.com/yy/laos/

創刊から制作、営業、配布、集金まで、一人でこなした時期もあったが、あれから8年が経過。最近では、イベントにも足をつっこんだり、観光プロモに励んだりと、ますます何が本業か分からなくなってきた。2012年はラオス観光年。皆さんラオスをよろしく。

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ベトナム Vietnam

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定番漫画の他にも、日本でも最新の漫画が続々と発売されている

日本マンガがベトナムを変える !?

 

 アジア・欧米はもとより、世界各国ですっかりお馴染みとなっている日本の漫画。しかし社会主義国家であるベトナムでも、ようやく近年になって各国同様、日本の漫画が盛り上がりを見せている。
 ベトナムでの日本漫画は、1992年、国営出版社であるキムドン社の「ドラえもん」ベトナム語版の出版を皮切りに、数多くのタイトルが出版されてきた。今では地方の小さな書店にも必ずといっていいほど漫画ブースが設けられ、そこにはズラリと日本の漫画が並ぶ。中でも「ドラえもん」や「コナン」、「One Piece」などの人気が高く、「ドラえもん」はシリーズ合わせて約100巻で2500万冊以上が出版される大人気作品だ。
 また日本や韓国の漫画やアニメを紹介するイベントも開催され、毎年ホーチミン市で開かれる「TOF(Teen & Otaku Festival)」では、漫画や関連商品の販売が行われ、自慢の衣装に身を包んだコスプレイヤーほか、1万2000人以上の漫画好きが集まるほどの人気イベントとなっている。
 とはいえ極少数の子供向け以外、漫画雑誌はもとより、大人向け作品もないベトナムの漫画界。暴力や性描写に対する文化の違いなどもあり、まだまだ自由な発展には時間がかかりそうだが、日本漫画ブームに乗り、ベトナム独自の漫画が数多く世に出てくるのも時間の問題かもしれない。

ライター:西村清志郎(クロマーマガジン)
https://krorma.com/
http://twitter.com/Krorma_Magazine

 

シェムリアップ発、「使って便利、読んで楽しい」がコンセプトの無料季刊誌。アンコール遺跡情報はもちろん、どこに行こう、何食べよう?という時にバックに忍ばせておくと便利なガイドブック。

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 インドネシア Indonesia

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武道と日本語

 

 インドネシア人の日本に対する興味や関心はとても高く、日本語学習数は東南アジアの第一位、世界の第四位と言われている。日本語学習に続き、インドネシアの人々が熱心に取り組んでいるのが日本の武道だ。男性だけでなく、女性や子供まで幅広い。女性は護身用に、と学び始める人も多いようだ。剣道、柔道、空手…とその宗派は様々。インドネシアの各地域に道場があり、対抗戦も行われる。武道の技名は、そのまま日本語で使われている。気合い、1、2、3…のかけ声や、先生、先輩、後輩など。激しい動きの中だが、片言の日本を話す姿は、どこか微笑ましく思ってしまう。日本の武士道はインドネシア人のソウルと、どこか深く共鳴しているように思う。

 

アピ・マガジン
www.api-magazine.com
ツイッター / apimag
Facebook /  api-magazine

2002年4月バリ島にて創刊した日本語情報誌『アピ・マガジン』(クーポン付きマガジン)。2ヶ月に1回発行(奇数月15日)。バリ島を中心に、ジャカルタ、ジョグジャカルタ、スラウェシ島、ロンボク島などインドネシア中の観光情報や最新情報を紹介。在住者から観光客、日本に在住するインドネシアを愛する皆様に愛読されています。

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フィリピン Philippine

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イラストは、フィリピン人学生によるものです

アニメ人気の舞台裏

 

 「ドラゴンボールZ」や「ワンピース」を始めとする日本のアニメは、日本のポップカルチャーのひとつとして世界で高い評価を受けている。しかし、日本向けのアニメーションがフィリピンで制作されていることは意外と知られていないのではないだろうか? フィリピンにおける日本向けアニメーション制作の中心的役割を果たしている『東映アニメーションフィリピンズ(TAP)』は、先に述べたヒット作品の制作に携わったアニメ制作会社なのである。
 フィリピンでは低コストながら優秀なアニメーターを確保できることから、20年以上に渡りウォルトディズニーやワーナーブラザーズ等、世界を代表するアニメ制作会社のアウトソーシングの拠点となっている。こういった経緯から、日本のアニメキャラクターの人気も高く、ケーブルテレビのカートゥーンチャンネルでは日本のアニメが常に放送されているし、近年ではコスプレのコンテストも首都マニラを中心に各地で行われている。また、若者の間ではアニメの模写も流行っているのだという。近年のフィリピンにおける日本のポップカルチャー人気はアニメ抜きには語れないだろう。

 

ライター:鈴木香穂里(フィリピンプライマー)
http://primer.ph/

ライフスタイル関連の情報を中心に、フィリピンのあらゆる情報を網羅した比国で唯一の日本語情報誌(月刊・無料)。フィリピン生活を快適に過ごすアイディアや情報満載のウェブサイトも運営しています。

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シンガポール Singapore

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AKB48シンガポール定期公演 *詳細はウェブサイトにて
会場:*SCAPE (2 Orchard Link / Tel: +65-6521-6565+65-6521-6565
http://www.akb48.com.sg
https://www.facebook.com/pages/Akb48-Singapore/118603238219323

AKB48シンガポール劇場公演スタート

 

 昨年シンガポールで開催されたアニメフェスティバルアジアで初のコンサートを成功させた日本のトップアイドルグループAKB48とその姉妹グループが、2011年5月からシンガポールで毎月2回、劇場公演をスタート。
 会場はシンガポールの商業の中心地、オーチャードロードにほど近いマンダリン・オーチャードホテル裏側にある若者向け複合施設「*SCAPE」内のAKB48シンガポールシアター。シアターに隣接して、AKB48関連グッズやCD、シンガポール限定グッズを販売するAKB48オフィシャルショップのほか、世界初となるAKB48カフェ(6月末オープン予定)があり、店内ではビデオクリップやAKB48からのメッセージの上映とともに、和フュージョンのカフェめしやデザートが楽しめる。 同施設はシンガポールにおける日本のアイドル文化発信の中心地として、すでに地元でも話題になり、シンガポール在住の日本人はもちろんのこと、地元のファンや近隣諸国から訪れる熱狂的なファンも公演を重ねるごとに増え続けている。日本で旋風を巻き起こしている「会いに行けるアイドル」AKB48。シンガポールでの今後の活躍に注目したい。

 

ライター:清田直樹(マンゴスティン倶楽部)
http://www.mangosteen.com.sg

シンガポール在住日本人の生活をさらに豊かにする、役に立つ、楽しい情報を提供している月刊の日本語フリーマガジン(1998年創刊)。昨年より、「日本」に興味を持っている高所得者層のシンガポール人を対象にした季刊の英字フリーマガジン(WAttention)も発行。

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香港 Hong Kong

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香港最大の漫画・ゲームの祭典、ACG

 

 真夏の炎天下の中、香港の灣仔で毎年行われている『ACG』。毎年さまざまなイベントが用意されているが、昨年は音楽イベントでは日本から、『SCANDAL』、『PUFFY』が参戦。また、香港でも人気の『BB戦士三国伝 戦神決闘編』の作者である漫画家、津島直人氏のトークショーなど、日本の著名人が数多く招かれていたことからも、香港における日本の漫画・ゲームに対する高い関心がうかがえる。
 また、コミックマーケットも行われており、「コスプレ」は言わずもがな香港でもいまや当たり前の光景だ。毎年、香港中からさまざまな「コスプレイヤー」が来場し、会場を大いに盛り上げる。
 香港の都心部にはマンガ喫茶が次々とできており、日本の漫画を中国語に訳したものがずらりと置かれている。また、メイド喫茶も何店かあり、日本と同じく入るとすぐ「いらっしゃいませ、ご主人さま」とお決まりのフレーズ。最近では、「AKB48」のオフィシャルショップもオープンし、“アキバ系文化”はこれからますます香港に浸透していくだろう。

PPW編集部

『ぽけっとページウィークリー』は、香港・広州、深圳をはじめ華南地区に滞在する日本人に日系及びローカル企業、飲食店やビューティーサロンなどのさまざまな情報を発信する無料ウィークリーニュースペーパーです。地元ではPPWとして愛されています。

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カンボジア Cambodia

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町を走り回っている味の素車

こんにちは。アジノモト!

 

 ぶらぶら町を歩いていると、挨拶代わりに「アジノモト!」。ここカンボジアでは、味の素が日本の代名詞であり、日本人と思われる外国人に対して「コンニチハ」より「アジノモト」とニコニコ顔で声をかけてくる。それほど、味の素はこの国に根付いている日本文化なのである。
 村の屋台、町のレストラン、そして一般家庭。様々なシーンで当たり前のように登場し、ご飯のふりかけ代わりからスローフードに至るまで、余す所なく大量の味の素が使われている。その使用量は日本の比ではなく、市場では1回用の小袋からお徳用1kgパックまで、山積みで売られている程である。
 そんな中、人々が待ち望んでいた「味の素」工場が2009年に設立され、お馴染みの元祖「味の素」に加え、カンボジア特別仕様の新製品も製造、販売されはじめた。それら新製品は、テレビCMや料理番組、ラジオ放送など、メディアの力も手伝って、その人気と認知度は更に高まってきている。
 日本や近隣諸国からの輸入品であった「味の素」。自国で生産することで「メイド・イン・カンボジア」として、新たなカンボジア文化となるかもしれない。

ライター:安原知佳 (クロマーマガジン)
https://krorma.com/
http://twitter.com/Krorma_Magazine

シェムリアップ発、「使って便利、読んで楽しい」がコンセプトの無料季刊誌。アンコール遺跡情報はもちろん、どこに行こう、何食べよう?という時にバックに忍ばせておくと便利なガイドブック。


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