【シェムリアップ】インド考古調査局、アンコール遺跡保存でカンボジアと「考古学外交」を展開
インド考古調査局(ASI)がカンボジアのアンコールワットとタ・プローム寺院の修復を通じて、文化外交と技術協力を推進している。
ユネスコ世界遺産の構造保全と歴史的真正性の維持を目指すこのプロジェクトは、地域連携強化の重要な柱となっている。
ASIのジャンウィ・シャルマ長官は「我々のアプローチは元の素材と建築的特徴を尊重し、最小限の介入に留めている。地元スタッフへの知識移転と能力開発は、すべてのプロジェクトの不可欠な要素だ」と語る。
インドは2003年以来、12~13世紀にジャヤヴァルマン7世が建立した「樹木の寺院」として知られるタ・プロームの保存に携わってきた。
巨木が石組みに絡みつく複雑な課題に対し、ASIはユネスコや林業専門家と協議しながら解決策を開発。
原石を再組立する「アナスティローシス」手法を採用し、新材料の使用は最小限に抑えている。
地元カンボジアの考古学者や建築家がインド専門家と協働し、現代的な保存技術を習得する機会も提供されている。
シャルマ長官は、この取り組みが「考古学主導の外交」戦略の一環であり、共有遺産を通じて南アジア、東南アジア、アフリカ、中東諸国を結ぶ国際的な世界遺産登録の促進を目指していると強調した。
(写真はKhmer Timesより)
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記事全文:Khmer Timesより
記事リンク:https://www.khmertimeskh.com/501764193/indias-archaeology-diplomacy-preserves-angkor/



