ホーム 新マガジン記事 大使館とは?: 【大使館とは?】~公邸料理人の業務~

カンボジアクロマーマガジン6号

大使館の業務内容を分野ごとに御紹介するシリーズ、最後に御紹介するのは、公邸料理人についてです。

公邸料理人という言葉が、耳慣れない方も多いかもしれませんが、在外公館(大使館、総領事館、及び政府代表部の総称)は、任国政府等との交渉・情報収集・人脈形成等の外交活動の拠点であり、在外公館長(当館では大使のことを指します)の公邸において任国政財官界等の有力者、各国外交団等を招待して会食やレセプション等の機会を設けることは、最も有効な外交手段の一つです。この際に高品質の料理を提供すべく、在外公館長は通常、専任の料理人を公邸料理人として雇用し帯同しています。「食の外交官」とも呼ばれる公邸料理人は、その国の習慣や文化などを重んじながら、日本食の魅力を伝える重要な役割を担っています。

今回御紹介する伊澤料理人は、公邸料理人として在スリランカ大使館、在アラブ首長国連邦(UAE)大使館に続き、3か所目の赴任で、当地には昨年1月に着任しました。カンボジアに来た時の印象は、これまでいたスリランカやUAEと違い、これほどプノンペン市民の日常に日本食が浸透しているとは思っておらず、驚いたとのこと。食材はスーパーマーケットと日系商社を通じて調達しているが、和食の食材を入手するのにこれほど苦労のない国は初めてとのこと。これまでの任地では、その国の食材のみで料理することにこだわり、ローカル市場を利用していたそうですが、当地では日本産の新鮮な食材をお客様に提供することを心がけると同時に、カンボジア産の優れた食材である胡椒、塩、椰子糖などを使い、献立に話題性を盛り込むことも大切にしています。また、日系のスーパーマーケットに行けば胡麻豆腐や茶碗蒸し、煮物などの既製品が販売され、その中には公邸で提供する料理と同様の物もあるので、お客様に喜んで頂けるように手作りを大切にして、より美味しくする工夫をしています。自身の作る料理が会食の役に立ったか否かの判断は、戻って来た器を見れば一目瞭然とのこと。特に前菜の器が空で帰ってきた時は良いスタートが切れていると安心するそうです。

伊澤料理人は、日々、日本代表の料理人として「食」を通じてカンボジアの人々に日本をアピールしています。

在カンボジア日本国大使館

会食の準備をする伊澤料理人

 

会食で提供する料理の一例

 

在カンボジア日本国大使館

TEL: 023-217-161~4

Web: https://www.kh.emb-japan.go.jp/

Facebook: JapanEmbassyCambodia


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