カンボジアクロマーマガジンPP14号
7月の一時帰国中に、地元で小学校のクラス会があり、1年生のときの担任の先生と43年ぶりに再会することになった。久しぶりだ(なんてもんじゃない)からと、当時の思い出の品を当日持ち寄ろうということになった。
ミニマリストになりたいと豪語しているくせに、実家においては古物商のようにモノを貯めてこんでいるわたしの部屋から、小学校1年生の文集と日記帳数冊が出てきた。お宝を発掘した気分だった。先生に見せる前に数十年ぶりに読んでみた。涙が出た。笑いすぎて。
日記には昭和56年にわたしの周りに起こった事実が赤裸々に綴られていた。地元のデパートで父のセーターを選ぶ母の買い物が長すぎて、3歳の妹が迷子になり店内放送で呼ばれたとか、父とパチンコ屋に行ったが、周りのおじさんたちのコンテナが山盛りなのに父の台にまったく当たりが出ないため、わたしが玉拾いをしてオセロをもらったとか、幼馴染のケースケとユースケの悪ガキっぷりを、持てるかぎりの語彙をフル活用して大いに罵りまくるとか、目の前に鮮明に映像が浮かぶ日記らだった。
日記帳は、脳の代わりに記憶しているドライブのようなものかもしれない。わたしが土曜日の補習校で担任をしているクラスで日記を宿題にしているのは、この経験があるからだ。映像や音を簡単に残せる時代ではあるけれど、誤字脱字まみれの子どもの文字で読む思い出は、妙に心を温かくしてくれる。子どもたちにも何十年後に自分の日記を読んでほしい。
増子夕夏
おかっぱ書房 Okappa Shobou
プノンペンの片隅でいとなむ代書屋です。原稿の執筆から、Webのコピー、お手紙、など「書く」に関するお仕事をしています。
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