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カンボジアクロマーマガジン37号

山に息づく 少数民族の暮らし カンボジア北東部 高地クメール族

[文] 多賀史文 [取材・写真] 多賀史文/Hou Sokratana [制作] 安原知佳(クロマーマガジン編集部)

 同化して暮らす人 スティエン族

水牛は農業や儀式など、様々な用途に使われる

水牛は農業や儀式など、様々な用途に使われる

クラチェ州南部の丘陵地帯から、ベトナム中部ビンフォック省の広域に住む。伝統的にはプノン族に似た生活様式を持ち、焼畑や狩猟を生活基盤に色鮮やかな民族衣装や、ドラムと弦楽器を用いた歌や踊りなどの文化を持った民族である。

主な居住地:スノール地区(クラチェ州)、メモット地区(トゥボーンクモム州)
人口:約7,800人
生業:焼畑(水稲、キャッサバ、カシューナッツ)

スティエン族の暮らし

失われた民族文化

クラチェ州南部のスノールの丘陵地帯には、スティエン族の住む集落が幾つか点在している。しかしどの集落もクメール様式の家屋が立ち並び、少数民族の伝統的な暮らしはあまり見受けられない。ベトナム国境付近まで来て、ようやく伝統家屋がちらほらと確認出来る程度である。
カンボジア側に住むスティエン族は伝統的に焼畑や狩猟を行ってきたが、植民地期から推し進められた定住化政策や森林消失により、伝統的な生活を営むための環境を失ってしまった。現在は生業や衣食住に加え、若年層においては宗教や言語までがクメール人化が進み、多くのスティエン族が近隣のクメール人とほとんど変わらない暮らしをしている。
一方でベトナム側に住むスティエン族は、現在も伝統的な生活を営んでいる。カンボジア側のスティエン族が伝統的な祭事を行う際は、ベトナム側に住む同族を招き、民族衣装や楽器、踊り手を借りて執り行う。

村に1枚だけ残るという伝統布を手に持つスティエン族の女性

村に1枚だけ残るという伝統布を手に持つスティエン族の女性

キャッサバの皮むきの内職をしているスティエン族の女性

キャッサバの皮むきの内職をしているスティエン族の女性

スティエン族の伝統家屋はヤシ科の植物の葉で作るシンプルな作り

スティエン族の伝統家屋はヤシ科の植物の葉で作るシンプルな作り

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素敵なカンボジアに出会う小旅行へ―The trip to encounters unknown cambodia