タバコに関する新法案が可決
4月8日に国会で、タバコに関する新たな法律の草案が満場一致で可決された。
現在、カンボジア国内では約11000人がタバコが原因で命を落としている。政府はガン患者に対して年間一人あたり平均1万ドルの支援をしており、その結果、国はガン治療に1億ドル以上を支払わなければならないという。
フン・セン首相によれば、新法案は13章49条から成り、タバコについての理解を深め、喫煙を減少させる狙いがあるという。また、家庭内では女性の75%と子どもの80%が受動喫煙をしていること、そして公共の場においては、レストランやバーの90%が分煙を行っていないこと、50%の人は職場で受動喫煙をしていることを強調した。
カンボジアは、日本同様、「たばこの規制に関する世界保健機関(WHO)枠組条約」の加盟国である。それにより、受動喫煙から非喫煙者を守ること、未成年へのタバコ販売の禁止、タバコのパッケージに健康への影響に関する警告表示を掲載することなどが義務付けられている。
新法施行後は、警告表示の図の大きさをパッケージ全体の55%にまで引き上げる予定だ。警告文に図を入れることで、識字率が高くない農村部の人々がタバコについて理解しやすくなるだろうと期待されている。
この新法案については、90%のカンボジア国民が賛成の意を示したという。
また、タバコ栽培を行っている農家が、今後タバコ栽培をやめて別の作物を栽培する場合は、政府によって支援金が支払われる予定だ。