ホーム 新マガジン記事 JNNC通信: 【JNNC通信】特定非営利活動法人 難民を助ける会

カンボジアクロマーマガジン6号

皆様、こんにちは!われわれAAR Japan[難民を助ける会]は、1979年インドシナ難民を支援するため発足し、現在は世界17ヵ国で難民支援や地雷・不発弾対策等を行っています。カンボジアでは、1992 年以降、主に障がいのある人を支える活動を続けており、今回は現在の3つの取り組みをご紹介します。

車いす工房を通じた障がい者の社会参加

1994年、プノンペン郊外の国立リハビリテーションセンター内に車いす工房を設立。2006年に現地化しました。1970年代の内戦中に地雷により足を切断し、今は車いすを使っているスタッフも勤務しています。この工房では、NGOや政府機関からの注文に基づき補装具を製造、販売する事業と、貧困等により補装具の入手が困難な方に無料で提供する事業をしています。AARは彼らの主体的な活動を継続的に支援しています。

車いす工房では毎月20台ほどの補助具を製造(プノンペン)

インクルーシブ教育の推進

カンボジア政府は2012年に国連障害者権利条約を批准していますが、学校設備、教員や地域住民の障がいに関する知識や理解、公的制度等に課題があり、障がいのある子どもたちが十分に学校へ通えていない現状があります。そのため、2013年よりカンダール州において、障がいの有無に関わらず全ての子どもたちが個々の特性やニーズに応じた適切な配慮を受けながら一緒に学ぶ「インクルーシブ教育」推進に取り組んでいます。AARは、教員や児童生徒だけでなく、地域住民とともに学校作りに携わることを大事にしており、誰しもが適切で心地の良い教育環境となるよう努めています。

特別支援学級には多くの障がいのある児童が通います(カンダール州)

インクルーシブな就労

カンボジアは、近年安定した経済発展を記録していますが、障がい者の就労率は低く、置き去りにされていると言わざるを得ません。教育を受けた後も、引き続き地域社会の一員として共生していくことを目指し、障がい者の就労状況をより良いものにしていきたいと考えています。

AARはこれからも、障がいのある方々とともに、インクルーシブな地域作りをサポートしてまいります。

 

バリアフリー化によって補助具を使って自由に校内を移動できるようになりました(カンダール州)ⓒYoshifumi Kawabata

Kazuya Omuro / Tomoko Ogasa

文:大室和也/小笠智子

Association for Aid and Relief, Japan (AAR Japan)

特定非営利活動法人 難民を助ける会


AAR Japan [難民を助ける会]は、世界中の一人ひとりが「個性と人間としての尊厳を保ちつつ共生できる」社会を目指すことをビジョンに掲げています。

Mail: cambodia@aarjapan.gr.jp

Web: https://aarjapan.gr.jp

Facebook: aarjapan

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