カンボジアクロマーマガジン36号
シアヌークビルの潮風
Vol.16 2014年雨季明け・乾季到来
服部 寛 (はっとり ひろし)
今回は、シアヌービルの気候についてちょっとお話したい。
毎年、日本が入梅する6月から10月までの4か月が、カンボジアでは雨季である。とりわけ、シアヌークビルは首都プノンペンと比べても、雨量が半端ではなく、その降り方も時には雷を伴う豪雨で一日何回も激しく降り、植栽の木も倒れる程の嵐のような強い風が吹くこともあり、夜中に降った時などは、その激しい雨音で目が覚めることもあるほどである。当地気象台の統計では、雨量は6月509ミリ、7月590ミリと、昨年が6月352ミリ、7月589ミリであったことから、今年は6月から本格的に雨が降り出していることがわかる。
前号で描き切れなかった当地でのイベントを改めてご紹介しておく。
これまで、過去、数度来航している海上自衛艦が、今年も6月19日に「パシフィック・パートナーシップ2014」に参加した海上自衛鑑「くにさき」が初めて米豪の外国軍人も乗艦して来航。シアヌークビル港の旧埠頭に接岸して、28日まで、国際災害救難訓練と人道支援医療活動が実施された。また、7月29日には、シアヌーク州立病院で、日本政府の無償資金協力(15億円)よる同病院の病棟建設及び必要医療機材供与プロジェクトの起工式がマム・ブンヘーン保険大臣と隈丸大使の臨席を得て挙行された。
ハイシーズンを迎え益々変化発展するビーチリゾート
毎回、繰り返しになるがシアヌークビルは異常なスピードで日々変化している。
市内や郊外ではサービスアパート&マンション(賃貸のみならず販売目的の物件)の建設が数多く進行中で、目抜き通りのエカレット通り沿いにも、アパート・ブティック・レストランに加え、新たに化粧品店・雑貨店・土産物屋が次から次と新規開店してシアヌークビルのメインストリートになって来ている。
経済特区の現状
今回は、シアヌークビル港SEZ(略称SPSEZ)の現状、特にテナント3工場についてご紹介したい。
王子製紙ハルタ/OJITEX工場▼2013年3月の操業開始以来、順調に生産継続拡大しており、その製品(段ボール箱)は、当地の主力販売先のCambrew社(アンコールビール)向けに出荷されている。従業員/スタッフは200名で同工場は労働集約型ではなく、資本集約(機械による製品生産)型なので男性が多い。SEZ内の他のテナントであるタイキ社及びIS-TEC社も同社の段ボール箱を梱包資材として購入しており、同じSEZ内での梱包資材販売購入というSEZ域内商内も実現しており、このこともSPSEZの優位点でもある。
タイキ工場▼11月11日で、同工場は開所式からちょうと1年を迎えた。現在の従業員/スタッフは200名で生産商品も最初の縫製パフに加え、フェイスマスクも生産開始しており、この一年で順調に生産継続拡大をしている。当地の電気事情も今夏以来安定化と価格低減化に動いておりこの点も今後のSPSEZのセールスポイントになると期待される。
IS-TEC社▼シアヌークビル港経済特区の第三テナントでレンタル工場に入居したIS-TEC(Cambodia)Co.,Ltdが11月から生産を開始し、その製品である紙加工品(鼠取り)の初荷が11月13日日本向けに空輸された。同工場は、従業員/スタッフ30名の小規模なるも24時間3交代制で生産しており、また、夜勤もあることから男性従業員を多く雇っている。
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