カンボジアクロマーマガジン26号
シアヌークビルの潮風
Vol.9 いよいよ乾季到来!海開き
服部 寛 (はっとり ひろし)
青い空白い雲碧い海
2012年11月に入り、待望の乾季到来。待ちに待った海開き(私にとってはフィッシング解禁)のシーズンになった。先の週末は早速海に乗り出し、青い空・白い雲の下、碧い海のいつものポイントで、何と初めてのバラクーダ(和名カマス)が釣れた。
その晩は、和食レストラン「空・海」で、そのバラクーダを刺身とエスカベージュ(フランス風南蛮漬け)という料理で賞味し、採れたての素材の新鮮さとシェフの腕の良さで、海の街シアヌークビルの自然の恵みを改めて実感した次第である。
今乾季シーズンは、遂にシアヌークビルが国際ビーチ・リゾートとして大きくブレークしそうである。市内各所に新しいレストラン・バー・ショップが次から次にでき、また古いホテルやゲストハウスもリニューアルされている所が多く見られ、医療分野でも新しいクリニックもオープンしている。
ビーチ・リゾートとしてのシアヌークビルには八つの海岸(ビーチ)がある。シアヌークビル港の北側に首相の名前が付けられたフンセン・ビーチ、港を挟んで南側にヴィクトリー・ビーチ、ハワイ・ビーチ、インデペンデンス・ビーチ、ソッカー・ビーチ、セレンディピティ・ビーチ、オーチェティール・ビーチ、そしてオトレス・ビーチである。その内、インデペンデンスとソッカーは、夫々同名ホテルの専用ビーチで、その他の六つのビーチは一般海岸で、オーチェティールは数多くの人々で一番賑わう大衆海水浴海岸である。
また、最近になって特に大きく変貌したのが、一番南の端にあるオトレス・ビーチ。その理由は、それまで市内から同海岸へのアクセス道路が悪かったが、その道路が舗装され、市内から短時間(10分程度)で乗用車・バイクでも簡単に行けるようになった為。以前は、海の家がまばらで寂しい海岸であったが、今では個性的なレストランやカフェ・バー、そしてバンガローが軒を並べて立ち並び、とりわけ欧米人客に大人気である。その中でもMoreo Beachというレストランは、浜辺に草ぶき屋根の日よけ付きのテーブルが並ぶ中々オシャレなスポットである。
バラクーダだ!
オトレスビーチの新名所Moreo
ビーチ・リゾートの発展に合わせ、ポートSEZも大きく飛躍する予感
前号で紹介した王子製紙グループの現地法人(Ojitex HartaPackaging Sihanoukville Limited.)の工場建設も順調に進行しており、いよいよ年内に製造用機械も輸入搬入される予定で、来年2月の試験生産開始3月末には竣工予定である。
また、不安定な当地の電力事情に対応する為の緊急電源としての大型発電機2台(1000KVAx2)の購入と中小企業向けレンタル工場(30m X 70 m=2100m2)の建設もいよいよ2013年年明けから開始されることになり、同年8月完成予定で、既に入居賃貸に関心を示している日系中堅企業からの問い合わせも来ている。
今秋9月、カンボジアから東方の極東で起きた中国での反日運動に刺激され、他方、反対側の西方のアジア最後のフロンティアと言われるミャンマーは、未だインフラが未整備であることから、その間のインドシナ半島の中心に位置するカンボジアが、アセアン10ヶ国の中で、工場進出候補地として正に「今が旬」であり、日系・非日系投資企業からの熱い視線が寄せられ、シアヌークビル港SEZにも問い合わせや現地視察が休むことなく続いている。
2013年に向けて、国際ビーチリゾート観光地としての大きく変貌し、シアヌークビルがブレークするのに合わせるかのように、日本政府が支援したカンボジア初の臨海工業団地であるシアヌークビル港SEZ(通称:ポートSEZ)もまた大きくブレークする予感がしている。
王子製紙工場建設進行中
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