カンボジアクロマーマガジン25号
シアヌークビルの潮風
Vol.8 雨季のシアヌークビルの楽しみ
服部 寛 (はっとり ひろし)
雨季の恵みバナナ
我が家のバナナツリー
今年2012年の雨季は例年より早く始まったのではと前号で紹介したが、当地気象台から入手した降雨量統計を改めて見てみたが、5月、6月、7月の雨量はそれぞれ、395mm、270mm、398mm、昨年の同時期と比較してみると97mm、277mm、355mmで、やはり5月の雨量が多かったことが統計でも証明された。8月、9月が雨季の本番なのでこれからどれくらいまだ降雨があるのか?私の大好きなフィッシングはお預け状態の雨季の季節だが、代わりに雨が育んだ自然の恵みは楽しめる。それはバナナである!我が家の広~い庭にあるバナナの木が収穫を迎えている。このバナナは実が大きく育ち20cm近くになることもあり、まだ黄緑色の時に木から採り、2-3日置いて黄変し始めた時が食べ頃である。今年もたわわに実ったので我が家だけでは食べきれず、カンボジア人スタッフや日本人友人にお裾分けをした。そのまま生食しても、ミキサーでジュースにしても大変美味である。かつて、朝バナナ・ダイエットが日本ではやり、店頭からバナナが消えた社会現象があったが、その効果の真偽はさておき、これからしばらくは私の毎朝のバナナ・ダイエットが始まる。
国際ビーチリゾートとして日々変化発展して発展しているシアヌークビルであるが、雨季に入っても観光客の来訪は衰えることなく続いており、外国人観光客は、アメリカ人、中国人、ロシア人、オーストラリア人、フランス人が上位で、一番多いのは、プノンペンからのカンボジア人で、ホテルやシーフードレストランも大変賑わっている。9月最初の週末には、日本から米国外資系企業の社員旅行として40名の団体観光客の来訪(シアヌークビルとしては初めてで画期的な出来事!)があり、以前Vol.22号(Jan-Mar2012)で紹介したロン島の最高級ラグジャリー・リゾート島ソンサーアイランドを貸切り、ダイビング等アイランド・リゾートライフを楽しまれた。ご一行は、昨年12月に開港したシアヌークビル・シーサイド空港にシェリムアップから空路来訪され、この旅行ルートもシアヌークビルへの観光旅行としてはこれまでなかったことである。シアヌークビルへの人の往来も陸路・海路そして空路という多様性を持ち始めたことになり、今後のビーチリゾートとしての発展が大いに期待される。
シアヌークビル港経済特区ファースト・テナント工場建設開始
王子製紙グループの現地法人(Ojitex HartaPackaging Sihanoukville Limited.)との入居契約が6月25日無事調印された。8月からは工場建設受注ゼネコンである鴻池組による工場建設工事がスタートした。同時に工場スタッフ・工員を募集をしたところ第一次募集人数を上回る応募があり、ポートSEZがシアヌークビルにおける新たな産業誘致・地元雇用創出に貢献できる期待感が地元周辺住民の間にも広まって来ている。
また、米系車両組立工場のポートSEZへの移転も鋭意検討中で、更に、日系・非日系投資家の視察も確実に増えて来ている。視察者からの感想は、他の民間開発SEZと比べ、道路・フェンス・建物の造りが全然違いしっかりしており、上水・汚水排水設備も兼備、日本の土木建築技術を駆使した良品質なインフラ設備であるとのご評価と好印象を頂いており、且つ、深海港に道路一本跨いで隣接している為、原材料部品・完成品の輸出入に時間とコストの両面で非常に便利であり、これも他の内陸のSEZにはない特徴だとのご指摘も異口同音に頂いている。カンボジア初の日本品質・臨海経済特区の今後の発展を大いに期待したいものである。
王子製紙工場建設予定地
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