ホーム 過去のマガジン記事 特集: ~恐怖の抜け首~ アープのひみつ

カンボジアクロマーマガジン35号

~恐怖の抜け首~ アープのひみつ

[取材・文] 小林 真之輔  [制作・イラスト] 多賀 史文

死後の人間の霊「クマオイ」をはじめ、日本の座敷わらしに似ている「マレンコンヴィール」、森にすむ8つ首の女「プリェイ」など、カンボジアには妖怪がたくさん。その中でも特にこわ~い姿をした妖怪が「アープ」だ!
アープは、昼間は普通の人間として生活。夜になると本性をあらわし、首から上を内臓ごとズルリと抜く…。それをブランブランさせながら空を飛びまわるのだ!カンボジアでは昔から田舎などで存在が信じられ、目撃情報や、アープによる襲撃事件の報道もちらほら。きみの友達のなかにも1人、まぎれているかもしれない…。

 

koregaarpda

カンボジアに伝わる アープむかしばなし

むかしむかし、ある村におじいさんとおばあさん、ふたりの子供が住んでいました。おじいさんが働きに出ているあいだ、おばあさんはまじないを習ってアープになり、夜になると食べ物を探しに飛びまわっていました。ある夜、窓から外へ飛んでいくのを子供たちに見られ、怖がった家族は出ていってしまいます。違う日の夜、アープは釣りをする子供たちを狙いましたが、気づかれて石を投げられ、となり村まであわてて逃げます。川べりの木に内臓がひっかかりカラスにもつつかれてしまいました。明け方、船で通りかかった漁師に助けてもらいましたが、内臓が傷ついたせいで病気になってしまいアープは死んでしまいました。家族によってお葬式がされましたとさ。

 

続きを読む 1 2


facebookいいね!ファンリスト

クロマーマガジン

素敵なカンボジアに出会う小旅行へ―The trip to encounters unknown cambodia