カンボジアクロマーマガジン19号
もっと知りたい!カンボジアを彩る暦
7月中旬 雨安居(チョール・プレア・ボッサー)
暦の上での雨季のはじまり(平日)
「入安居」とも「雨安居(うあんご)入り」とも呼ばれる、暦上の雨期の始まりの日。雨期には草木が生え繁り、昆虫、蛇などの数多くの小動物が活動するため、遊行(外での修行)をやめて一カ所に定住することにより、小動物に対する無用な殺生を防ぐため、この日から約3ヶ月間、僧侶は寺に籠り読経に励む。信者はこの日、寺にロウソクを奉納し、期間中は僧侶が濡れないように一般人が寺に食事を届ける。
9月24日 憲法記念日
王政復古の記念日(祝日)
カンボジア内戦を経て1993年、立憲君主国となった。1993年9月23日は制憲議会が新憲法を発布した日とされ祝日となっている。
9月下旬 カンボジアお盆(プチュン・バン)
お正月と並ぶ二大行事(祝日)
「プチュン・バン」と呼ばれるカンボジアのお盆は、正月と並び、カンボジア人にとって最も大切な行事である。お盆期間は陰暦10月の下弦の月1日から15日間続き、最後の3日間が祝日となる。
カンボジアではお盆期間に先祖が食べ物をとりに7つの寺を訪れると信じられており、もしお供え物が無いとわかると、先祖が災いをもたらすと言われている。そのため人々は15日の間に、複数の寺をまわって先祖供養をする。カンボジア人は先祖の供養をする際、命日よりもプチュン・バンを大切にする。
夜明け前、寺院に人々が集まり、さまざまなお供え物を用意する。餅米の団子などのお供え物を本堂に向かって投げる「バン投げ」が行われる。
10月中旬 出安居
僧侶が寺から出る日(平日)
陰暦11月の満月の日で、暦上ではこの日をもって雨季が終わるとされる。僧侶はこの日より寺から出ることが許される。人々は僧侶をねいらい食べ物や料理を寄進する。
10月中旬~11月中旬 カティン祭
僧侶に法衣を寄進する(平日)
出安居が明けた後、約1ヶ月間「カティン」と呼ぶ期間があり、安居の間、修行に励んだ僧侶に、法衣や生活用品を寄進する祭り「カティン祭」が行われる。それぞれの寺院は、1件の檀家より1回だけ寄進を受けることができ、額は2,000~10,000US$相当にもなるという。祭の前には檀家がパーティーを催し、大勢の人から寄付金を集める。祭り当日は檀家から寺院まで、音楽隊など引き連れて大々的に行進する。