【カンボジア】「水による犠牲者をゼロに」:HTKが世界溺水防止デーで活動報告
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7月25日の世界溺水防止デーに合わせ、カンボジアの地元団体「ヒレ・トゥク・カンプチア(HTK)」が子どもの死因第1位である溺水事故防止に向けた取り組みを発表した。
カンボジアでは毎年数百人の子どもが水難事故で命を落としており、その多くが5歳未満となっている。WHO西太平洋地域の2023年データによると、溺水死亡率は人口10万人当たり4.3人で世界平均の3.8人を上回る。カンボジアの状況はさらに深刻で、1〜4歳児の死因第2位が溺水(死亡率7.6/10万人)となっている。2007年のカンボジア事故・外傷調査では、1〜17歳の子どもの死因第1位が溺水(推定35/10万人)と報告されている。
HTKのサラス・テック事務局長は「水の安全は人権です。私たちの活動は単なる水泳指導を超え、専門チームによる安全意識向上、CPR・救助技術訓練、地域連携、学校との協力により水の安全教育を推進しています」と説明した。
今年の世界溺水防止デーには、シェムリアップでHTK主催の訓練セッションが開催され、多数が参加した。イベントでは実践的なCPR講習、ライフジャケット着用体験、子どもと大人向けの水の安全教育が実施された。
HTKは「適切な支援があれば、水辺に生まれたというだけで予防可能な原因で子どもが死ぬことはない」と声明で強調し、全国規模での活動拡大と国内外からの支援拡大を目指している。
写真はThe phnompenh postより



