カンボジアクロマーマガジンREP11号
当スクールには6名のカンボジア人美術講師が在職しており、最後にマン・リアムをご紹介します。
リアムは、スクールに通い始めて絵の具に慣れてきた頃、色彩を少なく使い、水墨画のような静かな佇まいの牛の絵を描くようになりました。家の都合で親戚の家に預けられていた時、夜通し牛の番をしていて、牛と一緒に夜を過ごす中で、牛と心が通じるような感覚を覚えたそうです。牛は、彼の心の唯一の理解者であったと感じていたとのことです。
笠原知子
2015年から美術スクールに通い始めました。通い始めた当初は、絵を描くことがとても難しく、色を重ねることもできませんでした。
しかし、先輩たちからたくさんのアドバイスをいただき、いろいろな表現を経験する中で、絵を描く楽しさがわかるようになりました。このスクールで学べたことは、私にとって一生忘れられない宝物です。
【 スクール活動とギャラリー改装について 】
当スクールは2007年に、カンボジアの子ども達への完全無料の美術教育活動として始まりました。来年、活動開始からいよいよ20年目を迎えます。
現在、スクールの美術講師たちは、無料の美術スクールを運営していく難しさに直面し、講師たち全員が、「何とか方法を考えて、子ども達に表現する喜びを伝える活動を続けたい」という強い思いを持っています。
彼らの熱意を叶え、活動を継続できるように、この度、スクールの一部をお店とギャラリーに改装いたしました。
これまで、世界49カ国の方々がスクールを訪れてくださいましたが、ゆっくりと絵を鑑賞するスペースがありませんでした。改装後は、日本の情緒を味わいながら、また、日本茶を楽しみながら絵を鑑賞し、絵のワークショップもできる空間となりました。ぜひ、新たなスクール兼ギャラリーへお立ち寄りください。
小さな美術スクール Small Art School
元都立高校美術教師・笠原知子が2008年に開校した完全無料の美術スクールです。これまでに国内外で絵画展を実施。現在の生徒数は約450名。スクールの他に、2つの村への出張授業、カンボジア11州で美術授業を実施。
WEB:www.smallartschool.org
メール:smallartschool@gmail.com
Facebook:SmallArtSchool
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