ホーム 新マガジン記事 わたしのロングステイストーリー: 【わたしのロングステイストーリー】服部 寛

カンボジアクロマーマガジンPP8号

■カンボジアに初めてきたのはいつでしょうか?

2006年6月にプノンペン経済特区の仕事でプノンペンに来ました。その後2009年3月からは日本政府ODAで開発する経済特区の指導専門家として、経済産業省傘下の海外貿易開発協会(JODC)からシアヌークビルに派遣されました。2年後に国際協力機構(JICA)の専門家になり更に2年間、シアヌークビル港湾公社(PAS)で新設されたSEZ部でSEマーケティングとオペレーション、カスタマーサービス精神を含め教育指導をやりました。

■実際にはいつから住みだしましたか?

2009年3月に常駐し始めて、今年3月で丸15年のロングステイになりました。そして6月からパーマネントステイ(永住)することを決意しました。
現在はシアヌークビル港湾公社総裁(ルー・キム・チュン閣下)の顧問をしております。

■ロングステイからパーマネントステイをすることになったきっかけは?

2023年8月に母親が92歳で他界して大阪の実家が弟に相続されることになり、この機会に長年保管してあった私財を断捨離整理し必要な家財品をシアヌークビルに船積移送して、パーマネントステイすることに決意しました。

■カンボジアに来る前の仕事や生活は何ですか?

神戸大学を卒業後、三井物産に入社。東京・大阪で国内勤務をした後、31歳の時にアフリカのアンゴラ(ヨーロッパのポルトガルとの往復勤務)に7年間赴任。その後、再び国内勤務を経て、45歳の時に中近東のトルコ(イスタンブール)で5年間勤務して帰国。翌年2006年5月末、50歳で三井物産を早期退職しカンボジアへ来ました。

商社時代の仕事は繊維・アパレル・ファッションでした。カンボジアと同じく内戦状態だったアンゴラでは当時、日本大使館はなく、在留邦人も他商社の駐在員含めて数人でした。駐在期間の最後に日本政府の草の根小規模無償(ルアンダ市内の小学校への教材供与)を日本の対外援助史上初めて実現しました。またトルコでは当時未だ日本市場に入っていなかったイタリアン・テイストのトルコレザー製品をファイブフォックスという製造小売業SPA経由で初めて日本市場に導入し販売しました。

これまでの人生で、世界四大陸43ヶ国(カンボジアは36ヶ国目)に行き、英語、ポルトガル語、トルコ語を習得。カンボジアは英語が広く通じるので、クメール語はつい怠けてしまい挨拶程度しかできません。このたび永住を決意したので、改めて勉強したいと思っています。しかし中国化しているシアヌークビルでは中国語の方が実用面では必要かもしれませんね。

■カンボジアでの日々の生活について教えてください

我が家は犬屋敷と言えるほど、たくさんの犬がいます。市場でもらってきた1匹からスタートし、その後、港SEZで迷い込んだ野良犬のお母さんが産み落とした仔犬達を保護。犬猫保護活動ボランティアや獣医の協力も得て里親を探しましたが、残った仔犬達を引取りました。するとまた野良犬の出産、さらに家庭内交尾出産がありました。多くを里仔に出しましたが、引き取り手がなく残った仔犬は手元に置いて現在は14匹の愛犬達と暮らしています。(今はオス犬達を全て去勢済。もう我が家での出産はありません)

■現地での活動など

愛犬家であるため犬猫の保護活動をしています。また貧困層の子供達への支援に携わったことがあり、これからも続けていきたいです。

■大変だったことや現地でのトラブルは?

幸い大きな病気や怪我はありませんが、一度、デング熱に感染し、1ヶ月近く身体がだるく動けず大変でした。また散歩中に流水で滑りやすくなっていた坂道で転倒。前歯を破損してプノンペンのマリスデンタルクリニックで治療を受けました。

■1カ月の大まかな生活費は?

家前に駐車スペースと裏庭付きの一軒家を賃貸しています。家賃は月600ドル、水電気ゴミ収集代で100―120ドル。食費は自炊中心で200ドル程度ですが、愛犬達(大喰い)の餌(米・鶏肉殻・ドッグフード)に約100ドルかかり、月で1100ドル位でしょうか。

■ロングステイをしてみたいと思う人に向けてのメッセージ

カンボジアの気候は乾季と雨季の2シーズン。日本のような猛暑や酷寒がありません。私が住んでいるシアヌークビルはタイランド湾に面しているリゾート地です。ここでの雨季は屋根を激しく叩く凄い雨が毎日降りますが、乾季は心地よい潮風が吹き過ごしやすくマリンスポーツが楽しめます。町ではカジノに興じたり、美味しいシーフードも堪能できます。英語ができれば問題なく仕事・生活ができ、在留外国人も多種多彩(欧米ロシアからアジア系は中国人中心に韓国・インドネシア人が多い)で国際的。カンボジアは日本と同じ仏教ですし対日イメージもいいので、ストレスを感じることがなく生活できます。

【補足】 ■他の地域でロングステイ経験の有無

30代にアフリカのアンゴラとヨーロッパのポルトガルの往復勤務で通算7年間駐在し、40代には中近東のトルコに5年間駐在しました。

寄稿者の紹介

お名前: 服部  寛(HATTORI Hiroshi)

出身:大阪府

年齢:68才

メール:hattori183@yahoo.co.jp

Facebook:hiroshi.hattori.180

LINE:hh112951

Telegram/Tel:017-955-108


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