ホーム 過去のマガジン記事 アジアン便り: お題 : お酒のつまみ

カンボジアクロマーマガジン38号

各国のフリーペーパー編集部がコラボしてお伝えするアジアン便り。今回は各国のお酒のつまみをご紹介。

フィリピン  Philippines

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サン・ミゲルのビール

ビール好きよ集まれ!常夏フィリピンのおつまみ

 

 常夏フィリピンでは、のどごしすっきりなビールが一年中大人気。サンミゲルというブランドを筆頭に、この国ではビールがとてもよく飲まれている。(写真)日本ではあまりビールを飲まなかった人が、フィリピンでビール好きになったという話も耳にする。そんなフィリピンだからこそ、ビールによく合うおつまみも豊富だ。今回は、その中から特にポピュラーで日本人にも親しまれている二品を紹介。

 

 まずは、チチャロン(Chicharon)。豚の皮を揚げて塩をまぶした「THE・ビールのお供」ともいうべき一品。お店や自宅でカリッカリの揚げたてをいただくも良し、もっと手軽にスーパーで袋入りを買うのもまた良し。サリサリストア(コンビニエンスストアのように何でも売っている小規模の小売店)では、なんと5ペソで買えてしまう。日本円だと約14円(1ペソ=2.7円)と安い。これは毎晩のお供にしたくなるのもうなずける。また、このチチャロンを唐辛子入りのビネガーをつけるフィリピン流の食べ方はおすすめだ。油っこさが和らいで、くせになる美味しさになる。食べ過ぎには要注意…!

 

 お次は、シシグ(Sisig)。細かく切った豚肉と玉ねぎを炒め、ビネガーや唐辛子、醤油で味付けをしたもの。濃いめにしっかり味付けされているので、ご飯にもビールにも非常によく合う。先ほどのチチャロンと同様、カラマンシーというすだちのような柑橘類をしぼって酸味をプラスすると、ますます箸がすすむようになる。

さあ、あなたもフィリピン流おつまみをお供に、ビールで乾杯しよう!

 

文:原崎瞳(プライマー編集部)

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ラオス  Laos

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塩漬けにされた水牛の皮

水牛の皮

 

 一般的に、獣の皮といえばバッグやコートにするというイメージが強い。命を守っているだけに丈夫である。なめすと人を魅了する美しさへと変化する。さて、ラオス。皮も残さず食用とする。水牛のものである。

 

 愛らしい瞳に立派な角。大きな図体で田畑の平和を闊歩する。ラオス北部ではこの水牛も食用として絞められる。肉はラープに、皮は塩漬けにした後、干される。黒と白のツートーン。硬い毛根はそのままに箸ケースぐらいの大きさに切られ一束に括られる。その束から一つ二つを取り出し、燃え盛る焚き火に放り込む。毛は焼け、全体は白く灰色に変わり、すぐに真っ黒焦げになる。その黒い物体を取り出し鉈(ナタ)で焦げを削ぎ落とす。そしてキャラメル程度の大きさに切り刻む。

 

 熱いうちが勝負だ。冷めると、命を守る使命を背負った本来の「獣の皮」に戻る。そうなるとゴムのように硬く、歯が欠けること必至。獣と塩の旨味。噛むほどに味わいが増す。かなり塩辛い。もち米から蒸留された田舎焼酎が進む。大地から摂れた塩、獣、もち米焼酎が口の中で溶け合う。ラオスの大自然を感じる野趣溢れる伝統のおつまみだ。

 

文:森 卓

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テイスト・オブ・ラオス(TOL)2004年9月創刊。斬新でディープな特集。ラオスをこよなく愛す執筆陣によるコラム。主要都市の便利なマップとインデックス。首都ビエンチャンのワッタイ空港などで無料配布。今年からはリニューアルしたラオス情報ポータルサイト「LAOSTA」と誌面特集の連携を試みる。一部、東京代々木公園開催の「ラオフェス」との連携企画あり。開催は5月23-24日。


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