ホーム ニュース 国内 【カンボジア】カンボジアのドリアン農家、国内で評価高まり世界市場へ

【カンボジア】カンボジアのドリアン農家、国内で評価高まり世界市場へ

カンボジアのドリアン産業が急成長を遂げている。「果物の王様」と呼ばれるドリアンの品質向上と輸出拡大により、農家は新たな市場機会を掴もうとしている。

コンポンチャム州を中心とする肥沃な赤土地帯では、化学薬品を使わない安全なドリアン栽培が注目を集めている。スタントラン地区のブンケット農園を経営するシブタ氏は「消費者は安全なドリアンを求めている。そのため、農園で直接木から採れたての果実を選んでもらえるシステムを導入した」と説明する。

200ヘクタールの農園で3種類のドリアンを栽培する同氏は、輸出用認可の取得に意欲を示している。

カンボジア政府は中国向けドリアン輸出の実現に向け、カンボジア優良農業規範(CamGAP)の導入を進めている。農林水産省のキム・フィナン報道官によると、中国向け輸出には同規範への準拠が必須で、QRコードによる農園や加工施設の識別システムを通じて品質管理を徹底するという。

しかし、ドリアン栽培には課題も多い。ファット・ファニー氏が経営する4ヘクタールの農園では、2025年に前年の3倍近い40トンの豊作を記録したものの、「多額の資本投資が必要で、病気にかかりやすく収穫量の予測が困難」と語る。それでも今年の売上高は10万ドルに達し、5万ドルの利益を見込んでいる。

スタントラン地区のバン・スロン知事によると、同地域では現在2000ヘクタールでドリアンを栽培しており、来年には2500ヘクタールまで拡大予定だという。「国内需要への対応と同時に、カンボジアを主要輸出国に押し上げる」と展望を語った。

ディット・ティナ農業大臣は先月プルサット州を視察し、CamGAP制度の重要性を強調した。同制度はASEAN農業基準に完全準拠しており、カンボジア農産物の安全性と競争力向上を促進している。

国内消費者の化学薬品への懸念と中国市場での需要拡大を背景に、カンボジアのドリアン産業は文化的・農業的変革の象徴となっている。政府のCamGAP認証推進と輸出促進策により、カンボジアは世界的なドリアン市場の主要プレーヤーとしての地位確立を目指している。

写真はThe phnompenh postより

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※記事全文(The Phunompenh Postより)

https://www.phnompenhpost.com/lifestyle/steung-trang-durian-farmers-win-local-hearts-eye-global-markets


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