【カンボジア】カンボジア、詐欺撲滅で投資・観光に弾み
カンボジア当局がオンライン詐欺の取り締まりを強化したことで、外国投資家や観光客の誘致に新たな勢いが生まれている。経済専門家や観光業界関係者が明らかにした。
6月27日以降の集中取り締まりでは、全国で約60回の捜査が実施され、3千人以上が拘束された。このうち半数以上が外国人だった。
オンライン詐欺は偽の投資話で被害者をだます「豚の屠殺詐欺」が代表的で、世界で年間数千億ドルの被害が発生している。2023年には世界で1兆ドル超の被害があったとされる。
王立カンボジア・アカデミーのホン・ヴァナク経済学者は「投資家や観光客は渡航前に政治的安定や治安を重視する。政府のサイバー犯罪撲滅への取り組みが信頼を高め、直接投資や輸出の魅力を向上させている」と分析した。
カンボジア旅行代理店協会のチャイ・シブリン会長も「技術関連犯罪の抑制は国際観光客誘致に重要な役割を果たし、より安全な環境づくりと信頼構築に寄与している」と評価した。
効果は数字にも表れており、2025年上半期の承認投資プロジェクトは373件、総額58億ドルに達し、前年同期比77%増となった。外国人観光客数も同年1-5月で295万人と前年同期比11.7%増加している。
写真はThe phnompenh postより



