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カンボジアクロマーマガジン30号

カンボジアで[フランス]に出会う プチ・フランスをめぐる旅

[取材・文] 矢羽野 晶子、小林 真之輔、小見山 紗織 [写真] 多賀 史文、岡 克哉 [資料提供]ラッフルズ・グランドホテル・ドゥ・アンコール

1.[オールド・フランス]に出会う

インドシナ3国と呼ばれるカンボジア、ベトナム、ラオス。その主要都市は、違う国なのにどこか似通った雰囲気を持つ。その理由のひとつは、フランス統治時代、インドシナ全体の都市計画により街路や建物の整備がされたことにある。ここでは、プノンペンに残る当時の建物をめぐる。

フレンチ・インドシナゆかりのコロニアル建築が多数健在

プノンペンには仏領インドシナ時代に建てられた建造物が多数残されており、その多くは今も現役で使用されている。「フレンチ・クオーター」と呼ばれたワット・プノン付近には国立図書館、プノンペン駅、中央郵便局など、当時重要機関であった建物が集中している。また、そこを起点として南下したノロドム通り沿いには、映画館やアパート、ヴィラといった生活に密着した建物が多く見られる。デザインは純粋なヨーロピアンスタイルからクメール伝統式と混合させたものなど様々だ。

ラッフルズ・ル・ロワイヤル Raffles Le Royal

建築家エアルネス・エブラによるヨーロピアンスタイルのホテルで、当時の名前は「ホテル・ル・ロワイヤル」。4階建てで55部屋を誇り、1923年当時最高層の建物であった。

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ヴィラ Villa

St.178にある建物で、1900年代初頭に建設。前カンボジア首相の邸宅。現在はレストランとして使われている。

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プノンペン駅 Phnom Penh Station

1930年代初めに建てられた駅。当時最新とされたコンクリート建築を採用。

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国立博物館 National Museum

フランス人建築家ジョージ・ゴースリューが1917年に建築。伝統クメール式に20世紀の新しいスタイルを加味した。

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