ホーム 過去のマガジン記事 人生迷走中: 第9回:プノンペン怪奇スポット「幽霊屋敷」に入ってみた!

カンボジアクロマーマガジン26号

 ナーガカジノ近くにそびえる大観覧車が目印。ここはプノンペン唯一のテーマパーク・ドリームランド! 殺伐とした町のオアシスとして、家族連れやカップルでいつも賑わっている。
 そんなドリームランドの数あるアトラクションで、最も熱く、要注目なのが今回ご紹介する「ゴーストハウス」。つまりはお化け屋敷であります。
 途上国のお化け屋敷なんて、大したことないよな……。ハイ、先入観だけで避けて通ろうとしたあなた。人生損してます。もしかしてもしかすると、いま世界で最も怖いアトラクションかも!

 

 チケットを手に、暗い屋敷に足を踏み入れる。どうでもいいけどこんなに蒸し暑いお化け屋敷は初めて。これはこれで新鮮かも。
 しょっぱな恐怖度控えめ。ところが、迷路のように入り組んだ通路を進むにつれ、お化けの動きが激しさを増す。実はこの屋敷、機械仕掛けのお化けが皆無。中のお化けは全て生身なのだ。
 中盤からはもう、暗黒舞踏さながらのノリ。白塗りの強烈なお化けが続々登場。その量が半端じゃなく、数十人単位でゾンビの如く客に襲いかかる! 豪華というか、やりすぎというか。しかも皆、何かに取り憑かれたかのような迫真の演技。別の意味でも怖い。
 抜け出たときの気分と言ったら、何か見てはいけないものを見てしまったかのような……。感激と恐怖で放心状態。居てもたってもいられず、屋敷の主・ヒエンさん(33)に話を聞いてみた。

 

 平日数百人、週末は千人を越える入場者が押しかけるという「ゴーストハウス」。月に一度のサービスデーには、数千人の客が列を作るそうな。
 始めたきっかけは、遊学中のヒエンさんがヨーロッパや日本で体験したお化け屋敷。今も、社員とともに世界中の恐怖映画をチェックしまくり、恐ろしげな設定はすぐ取り入れる。言われてみれば、プノンペンとは思えない垢抜けた演出がそこかしこに……。
 とはいえ、海外のシステムをそのままコピーするのではなく、カンボジアという国の強みを最大限活かし、取り入れる工夫をしたのが成功の秘密だろう。分かり易いところでは、先進国では真似できない、安い人件費を最大限生かしたお化けの大量動員。
 通常は40人。繁忙期はバイトを加えた総勢45人のお化け軍団が待機。人海戦術でびびらせる超豪華体制。こんなお化け屋敷、ざらにありません。
 お化け(社員)教育にも力を入れている。屋敷内には大量の監視カメラが設置され、客へのセクハラなどは発見次第即クビ。客の反応によって演技を加減したり、どんな場合も客に絶対触れてはいけない──など、緻密なルールで客の安全を守っている。

 

 興味を持った皆さん。行くなら空いてる平日午後二時過ぎがベスト。行列が趣味じゃなければ、週末の夕方は避けたほうが無難です。


クーロン黒沢(くーろん・くろさわ)

プノンペンの土を踏んで早十うん年。
著書に「裏アジア紀行(幻冬舎)」「エネマグラ教典(太田出版)」「乱世のサバイバル教典(太田出版)」「デジタル・スーパースター列伝(ILM)」など。生活のため、日々冒険を続けてます。新刊「アジアの路地裏に魔界を見た!」ほか、アマゾン・キンドル専用の海外脱出情報誌「シックスサマナ」発売中。
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