ホーム 過去のマガジン記事 アジアン便り: お題 :おみやげ

カンボジアクロマーマガジン21号

各国のフリーペーパー編集部がコラボしてお伝えする、アジアン便り。今回は、各国のおみやげ事情です!

タイ Thailand

Exif_JPEG_PICTURE

クッキー、飴、カプセル、どれも3つで120B

本物バレッタ

 

 バンコクの繁華街、パッポン通り界隈には怪しげなおみやげ屋が並ぶ。最近、編集部スタッフがおもしろいものを見つけてきた。
 それは、女の子が頭につけるバレッタ。普通は、かわいらしいリボンやジュエリーを模した装飾がつくのだが、こちらでは、ムール貝の貝殻とチャーン・ビールの王冠栓、唐辛子、薬のカプセル、クッキー、飴のオブジェだった。
 クッキーや飴のバレッタは、日本でも本物そっくりのものが売られている。ただ、日本のものは、まさか本物とは疑わない。けれどバンコクでは、「もしかしたら」と思えてしまう。空き缶を細工してトゥクトゥクに仕立て上げ、バイクなどの廃材でプレデターを作ってしまうタイ人だからこそ、ゴミとなる貝殻や王冠、売れ残りのクッキーや飴を再利用しているのではないか、と。
 パッポンの裏通りでムール貝を肴にビールを飲んでいる、とあるタイ人。貝殻と王冠の山を見て考え込む。試しにラッカーを吹きかけて、手元にあったバレッタの土台に付けてみる。「これ行けるかも」とにやけつつ、さらにビールを呷る。そんな空想がありえなくもないと思えてしまう。
 まあ、ネタ以外に買う人はいないと思うのだけれど……。

 

ライター:田澤悠(ダコ)
http://dacolab.daco.co.th/tvdaco/

 

ときにタイ初心者用にサラリと上澄み情報を。ときに在タイ数十年の古株でも、気にはなっていたが知らなかった事実を白日の下に。1998年5月の創刊以来、無料の情報誌でありながら、硬軟とりまぜた毎号の特集のバックナンバーが書店で正規ルートとして売られ、不埒な輩は街でゼロで仕入れてネット上で500円以上で密売するという、内容以上に役立つこともある情報誌です。

ajian_30_3

ベトナム Vietnam

 VIETNAM21

蓮の胚芽を使った蓮芯茶。2万ドン

やっぱりベトナムといえば蓮三昧

 

 「オニーサン、ハスチャ、オイシイヨ」。
 片言の日本語を操りながら、ぐいぐいと手をひっぱって店に誘う市場や土産物屋の店員たち。蓮といえばベトナム航空のマークにもなるほど国を代表する花であり、ベトナム人にとって何物にも代えがたい美しい存在。それだけに蓮を使った商品の数はかなり多い。蓮茶にはじまり、蓮の実の砂糖漬け、蓮の香りのクッキーなど、ベトナムのお土産としてはコーヒーと並ぶ大人気商品だ。
 特にチャーセン(TraSen)と呼ばれる蓮茶は、スーパーなどでも簡単に手に入る定番アイテム。とはいえ本来の蓮茶は、蓮の花からとったおしべを茶葉と混ぜ合わせ香りを移したもので、100gの蓮茶を作るのに蓮の花が100本以上必要という高価なレア商品。そこで普通の商店やスーパーでは、蓮のフレーバー使った簡易蓮茶がたくさん並んでいる。もちろんフレーバーとはいえ、普通に美味しい。ほんのり甘めの緑茶といった雰囲気で、バラマキ土産にも最適だ。そのほかにも、少し苦味は強いが蓮の実の胚芽部分を使った蓮芯茶などもあり、豊富な品ぞろえとなっている。
 ベトナム土産ではドライフルーツやインスタントフォーなども人気だが、やっぱりイチ押しは蓮。蓮のお菓子をお茶うけに、蓮茶でほっこり温まりながら旅の土産話に花を咲かせてほしい。

 

ライター:杉田憲昭(ベトナムスケッチ)
http://www.vietnam-sketch.com

 

ベトナムの生活・観光情報を余すところなくお伝えする、持ち運びしやすいA5サイズのベトナム初現地日本語情報誌。創刊10周年を迎え、内容もさらにパワーアップ。ハノイ、ホーチミン市、ダナンなど、ベトナム全土の旬の話題をご提供。
ajian_30_3

ラオス Laos

LAOS21

ラオスのラム酒

 

 ラオスは旧フランス宗主国の一つで、町中にはコロニアル建築が点在し、美味しいフランスパンが食べられる。パテを挟んだバゲットサンドなどは特に美味。飲料では、国産ビールのビアラオがモンドセレクションで金賞を獲得、国際的評価も高い。しかし、お土産としてはどうだろう。しばらく日本人向けの食べ物土産がラオスにはないと言われて来た。美味しいんだけど、この重さは・・・生ものはチョット・・・もう少しパッケージが奇麗だったら、などなど。
 そんな中、日本の団塊世代がお土産開発に乗り出した。「ラオスのために何かできないか」ということで始まった事業で、開発したのはラオス産ラム酒。その理由は、「そこにサトウキビがあったから」。
 通常、ラム酒はジュースを絞り出した残骸から作られるが、ここでは、ラム酒の為だけにサトウキビを栽培している。40度とアルコール度は強いものの、甘みのある口当たりで、ロックでもいける。薄めて飲む場合は、ジンジャーエールで割ると美味しい。現在は、日本でも販売しラオス土産の代表選手として定着させたいとオヤジたちは意気込む。

 

ライター:森卓(テイストオブラオス)
http://www.yyisland.com/yy/laos/

 

創刊から制作、営業、配布、集金まで、一人でこなした時期もあったが、あれから8年が経過。最近では、イベントにも足をつっこんだり、観光プロモに励んだりと、ますます何が本業か分からなくなってきた。2012年はラオス観光年。皆さんラオスをよろしく。
ajian_30_3

カンボジア Cambodia

 CAMBODIA21

カンボジアスカーフ・クロマー

 

 日本はもちろん、世界中に進出している国際派白猫・ハローキティ(本名:キティホワイト)。あまり知られていないのですが、彼女、イギリスロンドン生まれで、祖父母と両親、双子の妹ミミィ嬢との6人家族、そしてペットである猫のチャーミー(ペルシャ猫)と暮らしています。
その人気はカンボジアでも高く「チュマー(猫)・キティ、かわいいー」と騒がれるほど。町には彼女をプリントした衣類や人形、はたまたトゥクトゥクまでが無認可登場をしている。
 現在そのキティ嬢がアンコールワット近くのシェムリアップに訪れているという情報を聞きつけ、お話を伺ってきました。
 それによると、彼女が正式にカンボジアを訪れたのは今回が初めて。今後、カンボジアならではのオリジナルクッキー、Tシャツ、クロマー(カンボジア式スカーフ)などの限定商品開発(もちろん正規品)に取り組み、11月にはナイトマーケットや各土産店で販売開始。現地の人々はもちろん、観光客の皆様にも彼女の商品を手に取ってもらいたいとのこと。
 ちなみに、カンボジアでの彼女のコスプレレパートリーとしては果物の王様ドリアン、蓮の花、天女アプサラなどがあります。もちろんアンコールワットキティもね。

 

ライター:西村清志郎(クロマーマガジン)
http://krorma.com/
http://twitter.com/Krorma_Magazine

 

シェムリアップ発、「使って便利、読んで楽しい」がコンセプトの無料季刊誌。アンコール遺跡情報はもちろん、どこに行こう、何食べよう?という時にバックに忍ばせておくと便利なガイドブック。

ajian_30_3

シンガポール Singapore

 SINGAPORE21

脱・マーライオン宣言

 

 帰国した際に友人から受ける質問はいつも「マーライオン」が大半を占めていた。が、今年は違った。皆がみな一様に口にしたのは昨年オープンした高級リゾートホテル「マリーナベイサンズ」についてだ。これはなんといっても今年の春先に日本でオンエアされたソフトバンクのCMが影響している。高層タワーの頂上に大きな船を乗せた超個性的なフォルム、地上200メートルに浮かぶ空中庭園をSMAPのメンバー5人が闊歩する映像は多くの人がCGかと疑ったほどインパクトが強かった。
 これにより長年守り続けた日本における注目度ナンバー1の座をついに譲り渡したマーライオン。これまでマーライオン一辺倒であったシンガポールのお土産市場も変わりそうだ。思えば“世界3大がっかり”として名を連ねる身としては、今までいささか荷が重すぎたのではないか。マリーナベイサンズ型クッキーやまんじゅう、ボールペン、携帯ストラップ、きっと売れる!なぜならシンガポールには他に自慢できるようなお土産はないのだ。

 

ライター:石川敬子(マンゴスティン倶楽部)
http://www.mangosteen.com.sg

 

シンガポール在住日本人の生活をさらに豊かにする、役に立つ、楽しい情報を提供している月刊の日本語フリーマガジン(1998年創刊)。昨年より、「日本」に興味を持っている高所得者層のシンガポール人を対象にした季刊の英字フリーマガジン(WAttention)も発行。

ajian_30_3

フィリピン Philippine

 PHILIPPINE21

フィリピン産コーヒー&ポルボロン。ポルボロンは店によって味が微妙に異なる

フィリピンの定番土産はコレ!

 

 フィリピンはインドネシアに次ぐ世界第2位の群島国家。実に100以上の民族が存在するこの国には、地域の特性を生かしたさまざまな民芸品が存在します。例えばバナナやパンダンの葉など植物の繊維や蔓(つる)を編んだ小物入れやバッグ、パイナップルの繊維を利用した「バロンタガログ」と呼ばれる礼服などはフィリピン全土で購入できる土産品となっています。また、カピスと呼ばれる貝を利用した食器や小物類、ココナッツを利用して作った雑貨などはテーブルやインテリアのコーディネートにも最適。
 ばらまき土産として在比邦人に人気なのが、「ドライマンゴー」や「バナナチップス」といったP100前後(約180円)で購入できるスナック類。マンゴーやパイナップルなどトロピカルフルーツを煮詰めたジャムや、軽い食感のスペイン生まれのクッキー「ポルボロン」、「Benguet」や「Davao」に「Kalinga」といったフィリピン産のコーヒー、美白効果が期待できるとされている「パパイヤ石鹸」なども定番となっています。お土産選びに困ったときには、全国各地のみやげ物が揃う土産物チェーン『KULTURA』や、『Tiendesitas』『Market! Market!』といったマーケットがおすすめですよ!

 

ライター:浅田恵理(フィリピンプライマー)
http://primer.ph/

 

ライフスタイル関連の情報を中心に、フィリピンのあらゆる情報を網羅した比国で唯一の日本語情報誌(月刊・無料)。フィリピン生活を快適に過ごすアイディアや情報満載のウェブサイトも運営しています。


バックナンバー

facebookいいね!ファンリスト

クロマーマガジン

素敵なカンボジアに出会う小旅行へ―The trip to encounters unknown cambodia