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カンボジアの冠婚葬祭

カンボジア情報

万国共通、カンボジア人にとっても婚礼と葬儀は大切な行事。カンボジアならではのマナーや礼儀作法もあり、参列する際には失礼のないよう気をつけたい。

  • 結婚
  • 葬儀
  • 法事

結婚

テレビの普及に伴い、都市部では恋愛結婚も増加傾向にあるが、今でも許婚が多い。カンボジアでは婿入り制が一般的なため、特に女性側の両親の決定権が強い。また、占い師による相性占いも重要視され、本人達の意思は二の次のようである。婚姻後に苗字を変える必要はない。
結婚年齢だが、法律上では男女ともに18歳から結婚が可能(カンボジア人同士の場合)。しかし、減少傾向にはあるが15歳くらいから夫婦となる人たちもいる。もちろん、書類上は独身なのだが、農村部や少数民族の暮らす村では「恋人関係=夫婦」と言っても過言ではなく、都市部に比べると一段と早い。
とはいえ最近では、男女ともに進学する人が増え、結婚に対する意識も変わり始めている。近い将来、晩婚化や少子高齢化となる日が来るかもしれない。

婚姻の儀式

婚姻の儀式そのものは親族とごく親しい人たちだけで新婦の家で行われる場合が多い。
儀式は新郎側の行列(婿入り行列)から始まる。新郎が大勢の知人や親族とともに列をなし、容器に入れたお菓子や肉、果物などのお供え物を手に持って新婦の家まで練り歩く。新婦の家にたどり着いたら、新郎が家を出て行くことがないようにという願いを込めた「沓取り(くつとり)の儀式」、悪霊を払う「髪切りの儀式」、祖先に結婚を報告する「祖先への祈りの儀式」など、アチャー(司祭)の采配のもと、さまざまな儀式が行われる。

披露宴

披露宴は予算次第で専用会場かローカルレストラン、もしくは自宅となる。
披露宴は夜を徹して催され、村人総出で祝う。招待状は当人以外の親族からも広範囲に渡り配られるため、新郎新婦とこれまで関わりがなかった人でも参列する。披露宴では会場の入り口では新郎新婦が迎えてくれる。会場内には円卓が並べられており、到着順に案内され、席が埋まると料理が運ばれてくる。席が埋まるまで乾杯は待つのがマナー。
披露宴には司会者もいなければ祝辞もなく、招待された人たちは、運ばれてくる食事を食べる。それから、新郎新婦と言葉を交わしたり、生演奏やダンスを楽しみ、食後に配られる祝儀袋にお金を入れ、出入口に設置された箱に入れて帰る。祝儀はカンボジア人同様、15-20US$ほどが相場とされる。

葬儀

葬儀の内容や規模は、故人の社会的地位や経済力、宗教などによって異なるが、クメール民族において、遺体は一般に火葬される。
葬儀は自宅で行われる場合が多く、仮設のテントには鯨幕(白黒の幔幕)を用い、トォン・クロゥプーというワニ型の白旗を立てるので分かりやすい。遺族は、故人を綺麗な体で来世へと送り届けるため、遺体を水で洗い新しい服を着させる。
遺体の入った棺は、蛇の装飾が施された車に乗せられて火葬場のある寺へ運ばれる。棺の乗せられた車には、親族や近所の人々、故人と縁のある人々が列をなして続く。火葬後、遺骨は骨壷へと納められる。
伝統的には葬儀の際、喪に服していることを表明するため、故人の子や孫(男子)は剃髪をする。故人との関係により香典を包むのは日本と同じ。

法事

仏教では大変重要とされる故人をしのぶ法事。カンボジアでは一般に、初七日、一回忌、三回忌が重要であるが、地位や信仰するもの、地方により異なる。
法事の会場は故人の家が一般的で、仏教色のトォン・クロゥプー(旗)と仮設テントが目印となる。アチャーによる儀式が行われ、その後食事が振舞われる。
法事に招待された場合、外国人であれば伝統衣装を着る必要はないが、不謹慎な服装は避けるべき。洋服であれば白色・黒色が一般的である。香典は袋に入れずそのまま、入り口に設置された銀色の鉢に入れ、ノートに金額と名前を記す。相場は一人5US$から。


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