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カンボジアの象徴・動植物

カンボジアの象徴となる動植物

※カンボジア王国の象徴と定める法令より

  1. 哺乳類: コープレイ ( Bos sauveli )
  2. 鳥類: オニトキ ( Pseudibis gigantea )
  3. 爬虫類: バタグールガメ ( Butagur baska )
  4. 魚類: パーカーホ (Catlocarpio siamensis )
  5. 樹木: オウギヤシ ( Borassus flabellifer )
  6. 花: ラムドゥアン ( Mitrella mesnyi )
  7. 果物: チキンエッグバナナ ( Musa aromatica )

王室の命により、個体数維持のため保護及び環境保存が望まれ、広く啓発活動が行なうようにしている。

1. コープレイ / Kouprey ( Bos sauveli )

kouprey

主にカンボジアに生息する種として、クメール語での呼称「コープレイ」が英語圏含む全世界で認知されている。 学名は”Bos sauveli” 。肩高2.1~2.3m、体重700kg~900kgに達する。
同じく東南アジア原産の野牛、ガウルやバンテンとは、肉垂が首から垂れている点で異なる。この肉垂は非常に発達し、年をとった雄個体では地面に届く一歩手前まで伸びることがある。
角は雌雄で異なる特徴を示す。雄は角が大きく左右の角芯が中央に偏るのに対し、雌では角芯が小さい上離れている。 雄の角は内側に大きくカーブして半回転した後、頭上をわずかに超えるまで真っ直ぐ成長する一方、雌の角は竪琴の様なカーブを描きながら螺旋状に伸びる。若い個体では下肢が白色か灰色で、年と共に暗灰色に変化する。
内戦以前の1960年1月20日より法令191によって捕獲が禁止され、内戦終結後の1994年8月1日にも、農林水産省の法令359により再び狩猟禁止の対象に指定されている。また、コープレイはICUNレッドリストにより絶滅危惧種の指定を受け、ワシントン条約によって売買が全面的に禁止されている。国内では1960年代にはカンボジア自然遺産の象徴とされた。
人間と野生動物、自然との共生はクメール歌謡曲のテーマとして今日頻繁に用いられており、コープレイもその中で紹介される事が多い。20頭ほどの群れをなすことで知られるが、ガウルやバンテンの集団に混じって発見された例もある。他種に比べると知能と嗅覚が発達し、警戒心が強く足が速い。さらに旱魃や飢餓に強く、SBPに対し免疫を持つ。

2. オニトキ /Giant Ibis ( Pseudibis gigantea )

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クメール語では「トロー・ヨーン」「カンオール・ヤック」「オーブ・ルーク」などの名で親しまれている。 学名は”Pseudibis gigantea” 。英語圏では「ジャイアント・アイビス」の呼称が一般的。
暗い灰褐色の羽毛に覆われ、ピンク色の足と下向きに緩やかにカーブするくちばしが特徴。体長104cmの大型種である。コープレイと同じく法令359により捕獲が禁止され、ICUNレッドリストにより絶滅危惧種にも指定されている。過去には東南アジア全域に分布していたが、現在ではカンボジア北部~北東部のみに生息する。
カンボジア歌謡ヒット曲や民話のテーマとしてしばしば登場する。古くからオニトキは知能が高いとされ、一度狩りに失敗するとその場所には二度と戻ってこないという。孤立した農村において、オニトキの血液はマラリア治療薬として伝統的に用いられてきた。オニトキの鳴き声は朝の目覚ましとして、また農作業開始の合図として古くから農民に親しまれてきたという。貝類やワーム、カニなどの無脊椎動物を主食とする。湖沼や河川により所々が開けた乾燥林を好む。食事の際は獲物に接近すべく地面をゆっくりと歩くが、普段は敵を避けるため樹上にて生活している。
近年カンボジアにて再発見される以前、絶滅したと信じられていた経緯がある。最大の生息地であるプレアヴィヒア州でも、わずか100匹程度しか確認されていない。人類史上初のオニトキの写真はカンボジアで撮影されたもので、ナショナル・ジオグラフィック誌に掲載された。「プレアヴィヒア州の野生動物並びに資源保護条令」を政府が先立って発令したことも、オニトキの保護が注目される一因となった。 絶滅危惧種の指定を受けて以来多数の保護団体が関心を示しているが、エコツーリズム発展の先導役となる可能性を秘めており、今後の保護政策の行方が注目される。

3. バタグールガメ /Royal Turtle ( Butagur baska )

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クメール語で「アンデューク・サーサイ」「アンデューク・ラン」と呼ばれる。学名は”Butagur baska” 。英語圏での呼称は「ロイヤル・タートル」が一般的。
白色の眼球と鉤鼻を特徴とし、甲羅は灰褐色から黒色で60cmほどの大きさ。前指は他種が5本に対し本種では4本で、大きく鴨のように水かきが発達している。売買はワシントン条約により禁止され、ICUNレッドリストにより絶滅危惧種にも指定されている。本種は王室より手厚い保護を受け、1月~3月に採取される卵は王族御用達である所以、「ロイヤル・タートル(王室の亀)」の語源となった。本種が網などで捕まると、人々はカメに装飾を施し僧を招いて、平和への祈りを捧げた後再び海へ帰したという。
主に小規模な河川の河口付近、マングローブに覆われた三角州に生息する。雑食性で、植物の葉や新芽、マングローブ原産の果物や昆虫を捕食する。1980~90年代には既にカンボジアでは絶滅したと考えられていたが、1995年にコッコン州スレ・アンピルにて目撃され、2002年には水産省主催WCS(野生動物保護協会)との共同事業で32匹のバタグールガメが放流されている。
絶滅が心配されていることから保護団体やNGOの関心を集め、保全に向けた援助協力の申し出も多い。一方でエコツーリズム発展の先導役となる可能性を秘めており、今後の保護政策の行方が注目される。

4. パーカーホ /Giant Mekong Barb ( Catlocarpio siamensis )

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クメール語名は「トレイ・カオール」「トレイ・クバール・ラン」もしくは「トレイ・コーレアン」で、学名は” Catlocarpio siamensis” 。英語での一般的呼称は「ジャイアント・メコン・バーブ」。
カンボジアに生息する淡水魚としては最大種で、体長2~3m、体重150kg~300kgに達する。頭部とヒレを除く巨大な胴体は大きな鱗に覆われ、側線の上は明るい灰色、下は銀色である。本種は魚介類に関する法令33の第二章十八項によって保護の対象とされており、現在水産省は全国の各養殖場に対し、パーカーホの繁殖実験を行うよう要請している。また2000年よりメコン河淡水魚保護管理プロジェクトと共同で、トンレサップ湖の魚網にかかったパーカーホに識別マークを取り付けて放流する事業が行われている。これによって詳細な回遊ルートと成長過程の解明が期待されている。
本種はメコン河水系のみに生息することから、トンレサップ湖でも多数目撃されており、アンコール遺跡の彫刻にも見られる。さらに、鱗はカンボジアで広く浸透した羽遊び「レーン・サイ」の羽根として使われる。淡水魚の他種に比べ、稚魚は成長が早く成魚は桁違いに大型だが、攻撃性は見られない。クメール料理の食材として欠かせず、美味である。養殖実験に至った背景には、そのような本種の特徴や文化事情が挙げられよう。
本種が多数生息するカンボジア領メコン河は、一部が保護区に指定されている。そこには掘り下げられた人工プールが設けられ、自然に近い環境で養殖する試みが行われている。商用利用が見込まれると同時に絶滅が心配される希少種として、数多くの保護団体やNGOが保全に向け援助協力を申し出ている。

5. オウギヤシ /Sugar Palm ( Borassus flabellifer )

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クメール語で通称「スノート」、学名” Borassus flabellifer” 、英語圏での呼称は「シュガー・パーム」。
樹高10m~25m、単茎で株は大きく、幹は環形。根は四方に浅く広がり主根が見られない。幹は表面の粗い灰褐色で、育った土壌により直径は20~60cmの範囲内でばらつきがみられる。葉は単子葉型で扇形に広がり、幹の最上部に集中する。葉は厚く滑らかで、若木では黄緑色だが老木ではやや黄色を呈する。また、葉の両側にはとげが発達する。雄花と雌花は形態学上大きく異なっており、雄花は短径2~4cm、長径30~50cmの楕円球型なのに対し、雌花は直径50~70cmの球形で20~50個の果実をつける。果実は直径13~20cmほどで、原材料としての利用頻度や育った土壌によって大きさが異なる。また底部が暗褐色で上部は緑色を呈するが、収穫後は黄褐色に変化する。
本種はクメール王朝並びに国家を代表する植物であり、王朝成立の時代から大いに有効利用されてきた。クメール様式の民家の屋根に欠かせない材料であることから、「オウギヤシのある風景」こそがクメールの原風景であり、領土の証であるとの認識は、カンボジア国民の間で今日も健在である。2003年には国王自らが政府に対し、オウギヤシ伐採を中心とした森林資源の破壊防止策を打ち出すよう直接要請している。2003年9月5日付の法令481はこの要請を受けて農林水産省が発令したもので、オウギヤシの違法伐採及び輸送への対応防止策が盛り込まれた。
古くからのクメール伝統社会において、オウギヤシと日常生活との関係は非常に深い。根と雄花はマラリア及び性感染症への治療薬、さらには手足の局部麻酔として用いられ、幹は家屋の材料に使われる他、ボートなどの建設資材となる。
現在、市場に流通する木彫り彫刻は、大概本種の幹が使われている。葉は家屋の屋根、敷物、帽子、小物入れなどに加工され、”Carypha umbraculifera” の代用として、紙の原料に使用されることもある。ヤシジュースや果実も好んで食用とされる。ヤシジュースを原料とする砂糖の精製は、古代から続くクメール人の伝統として現在でも盛んである。

6. ラムドゥアン /Rumdul ( Mitrella mesnyi )

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クメール語の発音は「ラムドゥール」、学名は”Mitrella mesnyi” という。
樹高8~12m、幹の直径は20~30cmほど。樹皮は黄褐色を呈する。葉は枝分かれせず真っ直ぐ伸び、4cm x 6~10cm の扁平な長楕円型である。花は黄白色で香りが強く、午後から夕方にかけては離れた場所からも本種とわかるほど。熟すると暗い赤茶色へと変化して集合体の果実に成長し、食用可能。カンボジアほぼ全土に分布し、公園や自宅を彩る飾り物の代名詞である所以、クメール人は好んで本種を栽培する。
また、香水のような独特の香りをもつことから、古くから口紅の原料としてクメール女性に愛用されてきた。薪や建設資材として幹が使用されることもある。ラムドゥアンが実る時期が来ると毎年、森に住む人々は本種の果実を採集し出荷するため、本種は国民の生計の役に立っている。その香りは魅力的でクメール女性の代名詞であり、「ラムドゥール・クラチェ」や「ラムドゥール・ポーサット」などクメール歌謡曲のテーマとしても使われている。

7. チキンエッグバナナ / Chicken Egg Banana ( Musa aromatica )

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クメール語では通称「チェ・ポン・モアン」、学名は”Mitrella mesnyi” 、英語圏での呼称は「チキンエッグ・バナナ」が一般的。 クメール人にとってバナナは食卓に欠かせないものである。果実は熟したものが食用とされる他、保存用としてスナックやドライフルーツなど様々に加工される。カンボジアでは先祖への供養物、冠婚葬祭、さらには上座部仏教寺院への奉物として頻繁に用いられてきた。カンボジアの諺、「病気治療の祈祷には象を用いるが良し(完治した後の祈祷はチキンエッグバナナで何でもまかり通るため)」が意味する通り、バナナはどこでも安く手に入り、古来から多用途であったと察せられる。
分布は大半はメコン河沿いに集中し、新たに出現した中州などによく生える。起源はインドより渡来した外来種であるが、カンボジアでの栽培は有史時代の大半を通じて行われてきた。その事は古代のクメール叙事詩「バナナの皮の孫」から明らかである。農家によって栽培され生計に役立っているほか、株が小麦粉(でん粉、炭水化物が豊富)の原料となる。茎は一時的な食糧難において豚、乳牛、肉牛などの家畜用飼料として用いられたり、紐に加工される。葉はケーキなど食べ物の包み紙に使われ、花は生野菜として調理される。

これらはカンボジア王国憲法に基づくものである
  • 2004年7月15日付の国民議会指名を明記した法令、Preah Reach Kret No. NS/RKT/0704/124に基づく
  • 1994年7月20日付の閣議の役割と行政組織に関する発令、Preah Reach Krom No. 02/NS/94に基づく
  • 1996年1月24日付の農林水産省(MAFF)設立に関する発令、Preah Reach Krom No. NS/RKM/0196/13に基づく
  • 1996年12月24日付の環境保護法及び天然資源管理法の発令、Preah Reach Krom No. NS/RKM/1296/36に基づく
  • 2002年8月31日付の林業に関する発令、Preah Reach Krom No. NS/RKM/0802/016に基づく
  • 2005年2月25日付の、カンボジア政府首相の懸案(閣僚本会議にて可決)に基づく。

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