物流システム
カンボジアの物流システムはまだまだ整っているとは言い難いが、数年前と較べるとインフラの発展度は大きく、今後も順調に整っていくだろう。特にアジアハイウェイ構想、GMS(Mekong Sub-Region)幹線道路、インドシナ鉄道計画等がその発展を後押ししていくことは間違いない。またメコン川や東南アジア最大の湖トンレサップ湖から流れ出すトンレサップ川が流れることもあり、内陸水運も盛んなのが、カンボジアの特徴とも言えるだろう。
航空
カンボジアには合計11カ所に空港があるが、定期便があるのはプノンペン国際空港(PPIA/3000m)とシェムリアップ国際空港(SRIA/2550m)のみとなる。他にプレアシハヌーク(2500m)、コンポンチュナン、バッタンバン、ストゥントレン、ラタナキリ、コッコン、モンドルキリ、プレアヴィヒア、クラチェにもあるがシハヌークビル空港以外はアスファルト舗装がされておらず、実質ほとんど使用されていない。
ちなみにヴィンシー社(フランス)とムヒバ・マステロン社(マレーシア・カンボジアの合弁会社)の共同企業SCAがプノンペン、シェムリアップ、シハヌーク空港のBOTコンセッションを持ち、運営している。
プノンペン空港からはバンコク、ラオス、ベトナム、クアラルンプール、シンガポール、台湾、香港、韓国、上海への直行便がある。シェムリアップ空港からはバンコク、ラオス、ベトナム、クアラルンプール、シンガポール、韓国、上海、中国への直行便がある。またシハヌーク国際空港の運営再開は未定である。
唯一の国営航空会社であるカンボジアアンコール航空(CAA/2009年7月設立)は、株式51%をカンボジア側(カンボジア政府25%、投資会社26%)がもち、49%をベトナム航空が保有する。プノンペンとシェムリアップ間及び、プノンペンとホーチミン間を運行しているが、近い将来プノンペン/シェムリアップとプレアシハヌーク間を就航させる予定となっている。
鉄道
南部路線(プノンペンとプレアシハヌーク間/264km)、北部路線(プノンペンとタイ国境のポイペト間/385kmだがポイペト地域の48kmは無い)の二つの路線がある。
現在、ADBが鉄道修復を行っており、2013年には全ての鉄道が敷きかえられることになる。
開通後はトールホールディング社(オーストラリア)が30年コンセッションを受け、鉄道と貨物の運営にあたる。修復後は、北部路線は最高速度時速50kmで20トンの貨物を、南部路線は15トンの貨物を輸送できるようになる予定である。
またカンボジアの鉄道網は、GMS鉄道網の一部に組み込まれ、数年後にはタイ、ベトナムの鉄道とも連結される。
道路
カンボジアの道路網の全長は39,704 kmで、このうち5,263 kmが国道、6,441 kmが州道となり、公共事業・運輸省(MPWT)の管轄である。それ以外の道路はMRDが所管している。国道の一部は今後アジア・ハイウェイ1号、11号、123号、GMS(Greater Mekong Sub-Region)幹線高速道路に組み込まれる予定となっている。現在プノンペンとプレアシハヌーク間を繋ぐ4号線が流通の基幹となっており、毎日大型トラックが走っている。
港湾
国際港として、シハヌークビル港とプノンペン港があり、カンボジア唯一の深水港であるシハヌークビル港では近代的な貨物処理設備をもつ12の停泊所がある。停泊所の長さは1~5.5km、深さ8~10m、幅80~200m程度である。
2004年以降、シハヌークビル港のコンテナ取扱量は増加しているが、一般貨物取扱量は減少している。その主な理由は、他の小規模港が開港していることにある。特にベトナム南部カイメップ港の開港により、プノンペン近郊の輸出業者はプノンペン港からメコン川を経由し、カイメップ港から世界へ出荷していることがあげられる。
別途、シハヌークビル港及びプノンペン港以外にはスレイオンバル港(コッコン州)、キリサコー港(コッコン州/深水港を建設予定)、カンポット港(カンポット州)、石油ターミナル(プレアシハヌーク州)、ストゥンハブ港(プレアシハヌーク州/今後国際港を予定)、オクニャーモン港(プレアシハヌーク州/一般貨物取扱量が多い)、ケップ港(ケップ州/観光用)などがあり、今後どんどん拡張、開発が進んでいく予定である。
内陸水運
メコン川とその支流、トンレサップ川、バサック川から構成されたネットワークとなり、その距離は乾季で全長約580km、雨期は全長約1750kmとなる。水路だとベトナム国境からプノンペンまで100km程度と近いが、川幅の問題で船体110m以上の船は航行できない。
別途、カンボジアのリバーポートとして、プノンペン港、コンポンチャム港、クラチェ港、ストゥントレン港、ネアックルン港、コンポンチュナン港、チョンクニア港(シェムリアップ)がある。
参考資料・情報提供:カンボジア開発評議会
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